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【生活図鑑】

生命保険料滞納(No.341) 期間超過で失効、契約者に厳し過ぎ?

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 生命保険料を滞納してしまったらどうなる?保険には払込期間、猶予期間があり、それを過ぎると、保険によっては失効します。失効しても条件に合えば復活します。これらは約款で決められています。しかし、失効から復活するまで保障がありません。また、猶予期間も短く、保険会社に催促の義務もないなどで訴訟も提起されています。

 月払いの保険料の場合、もともと払うはずの月(払込期月)の翌月末日までに払えば問題ありません。翌月末日までは保険料払い込みの猶予期間とされています。この間に払うと、通常通りの扱いです。

 半年払いや年払いの保険料なら、一般的な猶予期間は払込期月の二カ月後の契約日に当たる日(契約応当日)までです。

●立て替え有効の場合も

 保険料を払わずに猶予期間を過ぎた保険は、どうなるのでしょう?

 解約した際に受け取れる払戻金(解約返戻金)の範囲内で生命保険会社が保険料を立て替え、保険が有効に続く場合があります。保険料の自動振替貸付制度によるものです。

 立て替えられた保険料には生命保険会社が定める利息が付きます。利息は保険の契約を結んだ時期によっても異なります。返済せずにいると、保険金などの受取時に元利金が差し引かれます。なお、元利金が解約返戻金を上回ると、その時点で保険の効力がなくなる(失効する)ので注意が必要です。

 自動振替貸付制度の対象外の保険や、解約返戻金が少なく保険料の立て替えができない場合などは、猶予期間が過ぎると失効します。

 保険の失効後、一般的に三年以内なら、生命保険会社に申し出て、健康状態に関する告知か医師の診査を受けて保険を再び元に戻せることがあります。これは復活と呼ばれます。保険を復活させる際には、失効していた間の保険料(生命保険会社によってはその間の延滞利息も)を払う必要があります。

 失効しても、解約返戻金があるか保険会社に確認することが重要です。失効したまま三年を過ぎると、時効の関係で一般的に解約返戻金を受け取れません。

●最高裁での結論注目

 失効などの決まりは、保険契約の内容を定める「約款」で定められています。現在、約款では「猶予期間を過ぎると、保険料払い込みの催促なしに保険が失効する」といった趣旨の規定になっています。

 また、失効から復活までの期間も保障がない、病気などの場合、事実上、復活できないなど契約者に厳し過ぎるとの意見もあります。

 こうした約款の規定は「民法のルールより厳しく、消費者契約法に違反」するかが裁判で争われています。

 一審では生命保険会社、二審では契約者側が逆転勝訴しています。保険だけでなく、同種の契約全般に関わる問題であり、最高裁での結論が注目されています。

 制作・生活図鑑担当

 編集・亀岡秀人

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