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【生活図鑑】

介護報酬改定でどうなる?(No.397) 在宅介護促し 生活援助は短時間に

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 「施設重視から在宅介護へ」の方針の下、4月から介護報酬が改定されます。全体的に医療との連携や短時間サービスを評価。訪問介護の生活援助基準を従来の60分から45分に短縮、通所介護(デイサービス)の時間区分も大幅に変更しました。また、施設系では介護度の低い入所者のサービス報酬を引き下げるなど、在宅重視の改定になっています。

 訪問介護では、これまで六十分が基本だった生活援助の基準時間が四十五分に変更されました。厚生労働省によると、(1)在宅要介護者が今後、増加するとみられる中、一人のヘルパーが多くの利用者にサービスを提供できるようになる(2)生活援助の実態に合わせた−などが見直しの理由です。

 例えば、六十分の生活援助の場合、これまで報酬は一回当たり二千九百十円(利用者負担は二百九十一円)でしたが、改定により二千三百五十円と五百六十円減ります。事業者は短時間化を迫られ、利用者からは生活援助が短縮されるのではないかとの不安も上がっています。

 また、二十分未満の身体介護についても、報酬で新たに評価しました。ただ、夜間・深夜・早朝に行われるものが基本で、日中なら対象者が要介護3〜5であること、定期巡回・随時対応サービスに対応していることなどが条件です。改定の特徴である短時間、二十四時間体制への流れに沿っています。

●通所介護は長時間に

 通所介護については、家族の介護負担軽減などを理由に時間区分を見直します。中でも、六〜八時間の区分の平均サービス時間が六時間二十七分であることを考慮し、新たに五〜七時間、七〜九時間へと見直します。サービス時間が六時間台なら、改定により報酬が下がることになります。

 一方で、十二時間までの延長加算を認め、長時間サービスを評価する仕組みにしました。時間区分の見直しにより、事業所によっては大幅減収になるため、長時間サービスに対応した体制づくりが必要になってきます。

●医療から介護へ

 医療から介護への流れでは、例えば通所リハビリテーションについて、重度療養管理加算を新設しました。要介護4または5、人工呼吸器を使用しているなど重症な人が対象で、しかも二時間以上の利用者に限るなど、重度者のリハビリは介護でという考えが反映されています。また、短時間のリハビリを評価し、長時間を引き下げました。

 リハビリ充実の観点から、個別リハビリ実施加算(一時間以上二時間未満)の取得条件を一日一回から複数回にし、事業所がリハビリを行いやすくしました。

●特養、個室化の流れ

 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の改定では、多床室から個室への流れが明確になりました。従来型多床室は約3%、報酬を切り下げました。四月以降、自治体の判断で設けられる多床室の報酬については、さらに引き下げました。

 ユニット型個室の整備と利用を促すため、市町村民税非課税世帯(本人の年金八十万円超二百十一万円未満)の居住費の負担限度額を引き下げました。

 また、入所者の重度化に伴い、ユニット型個室などの要介護5を除いては報酬を引き下げています。特養で軽度者より重度者を受け入れやすくし、軽度者は在宅介護への流れを促しました。

 一方、認知症への対応も重要になっているため、新たに評価する仕組みを設けました。ただし、施設側が報酬算定できるのは最大七日間のみです。要介護度の重度化への対応評価も一単位引き上げました。この場合は要介護4、5の占める割合が70%(従来比5ポイント増)など条件が限られています。

 制作・亀岡秀人

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