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【生活図鑑】

高齢男性の一人暮らし(No.413) 未婚率が上昇 孤立化心配

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 高齢化が進むなか、65歳以上の一人暮らし(高齢単身世帯)の増加が問題になっています。高齢単身世帯は、2030年には約4割にも達する見込みです。これまで高齢単身世帯は、数の多さから女性の問題と考えられていました。しかし、ここにきて高齢男性の一人暮らしが増加。社会的に孤立する可能性が指摘されています。

 人口で見ると、六十五歳以上で一人暮らしの人は一〇年で四百七十九万一千人でした。うち男性は百三十八万六千人、女性は三百四十万五千人で、女性が男性の二・五倍の状況です(一〇年国勢調査)。このため、高齢の一人暮らしといえば、女性の問題とされてきました。

 しかし、世帯で見ると、国立社会保障・人口問題研究所の推計(〇九年十二月)では、一般世帯に占める男性の高齢単身世帯の割合が、一〇年の12・5%から三〇年には21・5%へと大きく上昇します。

 背景には、男性の未婚率が上昇していることが挙げられています。生涯未婚率は、一九七〇年には1・7%だったものが、二〇一〇年には20・1%と、男性の五人に一人は結婚しないとみられています。

 三十代の未婚率を見ても、三十代前半で50%に迫り、三十代後半で35%を超えています。このため、今後、男性の生涯未婚率がさらに上昇すると考えられます。

●5割弱が子どもいない

 高齢男性の一人暮らしは何が問題なのでしょうか。

 女性高齢者の場合、単身の理由として死別・離別が多く挙げられています。男性も同様の理由が多いものの、女性に比べてその割合は低くなっています。

 死別などで単身になった場合、子どもなど身寄りのいる可能性が高く、いざというときの孤立を防げる可能性があります。

 内閣府が行った調査でも、子どもがいないとした割合は女性の28・3%に比べ、男性の高齢単身世帯では49・2%と多くなっています。男性が孤立しやすい状況になっていることをうかがわせます。

●5人に1人頼る人なし

 日常生活を見ても、近所づきあいが「ほとんどない」とする高齢男性の一人暮らしは17・4%もあり、女性の一人暮らし6・6%に比べても高い割合を示しています。また、会話についても「ほとんど話をしない」「一週間に一回」を合わせて、高齢男性の一人暮らしでは11・3%もありました。

 「困ったときに頼れる人がいるか」についても、男性では20%、五人に一人がいないと答えています。日頃から会話や近所づきあいもなく、いざというときに頼る人もいないというのが高齢男性の一人暮らしに多いのが現状です。

 結果的に、孤独死も増加しています。孤独死を身近に感じると考える高齢者は単身で60%を超えています。

 高齢単身者、特に男性の孤立化をいかに防いでいくかが課題に挙がっています。

 制作・亀岡秀人

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