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【生活図鑑】

改正動物愛護法成立(No.427) 生後間もない犬と猫の販売規制

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 ペット販売のトラブル増加などに対応し、動物愛護管理法が改正されました。生後間もない犬猫の販売禁止や、インターネット販売に対面説明を義務づけました。ただ、生後については56日(8週)と明記したものの、当面45日とする経過措置も設けられました。すでに実施されている夜間展示の制限も含め、改正のポイントをまとめました。

●当面は生後45日

 生後間もない子犬や子猫を親と引き離すと、ほえ癖、かみ癖などの問題行動を起こすとされています。このため、欧米主要国では、生後八週間(五十六日)は親と一緒に育てることを義務づけ、販売や移動を禁止しています。

 一方、日本ではこれまで幼い動物の売買を日数で禁じる規制がありませんでした。そこで改正で、繁殖業者が生後五十六日を経過しない子犬と子猫を販売のために引き渡したり展示したりすることを禁止しました。

 しかし、ペット販売への影響が大きい、などの意見も出ました。そこで、施行後三年間は生後五十六日を四十五日とし、その後四十九日とする緩和措置が設けられました。

 五十六日への変更は、施行後五年以内に科学的に適切なのかなどを検証。必要があれば、生後五十六日の実施を別に法律で定めるとしています。動物愛護団体が求めていた生後五十六日がいつ実施されるのか不透明な状況です。

●終生面倒を見る

 また、犬猫などを販売する業者を新たに「犬猫等販売業者」とし、「犬猫等健康安全計画」(詳細は別途政省令で決定)を定めるよう義務づけました。検討されているのは、幼い犬猫の健康・安全管理や販売が困難になった犬猫などの取り扱い、犬猫の個体に関する帳簿づけ、獣医師との連携などです。

 さらに、販売ができなくなった犬猫などを原則、終生飼養する(面倒を見る)必要も明記されました。

 一方、全国の犬猫の殺処分数は減少傾向にあるものの、一〇年度で二十万頭を超えています。このため、改正法では、問題のあるペット販売や飼育の結果、安易に殺処分にするのを防ぐため、都道府県が動物取扱業者から引き取りを求められた場合、拒否できることになりました。

●ネット販売規制

 ペットのネット販売が広がるなか「インターネットを通じて猫を購入したが、病気だった」「写真と実物が違う」などのトラブルが国民生活センターに寄せられています。センターの集計では、インターネットの動物販売相談が〇九年度に三百二十三件と大幅に増加、その後も二百件を超えています。

 ネット販売の問題点として、一部で無登録業者が販売しているほか、トラブルの際、解決が難しい、とセンターでは指摘しています。

 このため、改正法では業者がネットを含めペットを販売する場合、必ず顧客に直接、動物の状態を見せ、対面して飼育方法などを説明することを義務化しました。

●夜間展示も禁止

 改正法成立に先立ち、政省令で一二年六月からペットショップなどで夜間(午後八時〜翌午前八時)における犬猫の展示が禁止になりました。

 従来、繁華街において深夜でも犬猫を販売し、酒に酔って購入したものの、十分に飼育できないなどの問題が浮かび上がっていました。また、夜間展示はストレスになるなどに対応した処置です。

 ただし、猫カフェなど猫が自分で自由に移動できるつくりになっている場合、生後一年以上の猫について一四年五月までの二年間、午後十時まで展示することが例外として認められました。

 編集・亀岡秀人

 デザイン・佐藤圭美

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