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【生活図鑑】

結婚と年金(No.453) 「姉さん女房」と「同い年婚」が増加

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 結婚観の変化が言われています。以前は年上の夫が当たり前でした。しかし、2000年ごろから妻が年上の「姉さん女房」や同い年婚が増加しています。妻が年上なら年金などはどうなるのでしょうか?変化の背景とともに探ってみました。

 初婚夫婦の年齢差の推移をみると、一九七〇年には「夫が年上」が79・5%を占めていました。それが年々低下し、二〇一一年には55・9%になりました。

 代わって増えたのが、「妻が年上」と同い年婚です。妻が年上の割合は、七〇年の10・3%から一一年には23・7%へ、また同い年も10・1%から20・4%へと、それぞれ伸びています。

●男性の希望から?

 一〇年の出生動向基本調査でも、未婚者は結婚相手に年齢の近い人を希望する傾向が強いと指摘していました。とくに男性の同い年志向が強く、35・8%が希望していました。

 早生まれと遅生まれを考えると、年齢差一歳は広い意味で同い年とみることもできます。すると、一一年で同い年婚は44%になり、最も多い婚姻形態になります。

 同い年の結婚相手を希望する男女が多くなり、同い年婚が増加しています。

 一方、年上の妻を希望する男性は、八七年調査から一貫して割合が高まっています。しかし、女性で結婚相手に年下を希望する割合は、〇二年の6・2%を最高に、低下傾向にあります。

 妻が年上の結婚が増加していることを考えると、男性の希望が強く反映した結果ともいえます。

 また、男女ともに結婚相手に「家事・育児能力」を求める傾向にあります。さらに男性では「共通の趣味」を、女性は「経済力」を重視する傾向があります。

●給付に違い

 妻が年上や同い年婚では、年金の給付が違ってくることもあります。具体的には、加給年金が支給されないケースがあります。

 加給年金は、厚生年金(会社員)の被保険者期間が二十年以上あり、生計を維持している配偶者(六十五歳未満)や子(原則、十八歳到達年度の末日まで)がいる場合に、六十五歳(または特別支給の老齢厚生年金の定額部分の受給を始めた時)から支給されます。額は配偶者の場合、二十二万六千三百円です。また、生年月日に応じて特別加算もあります。

 しかし、年上の妻の場合、話が変わってきます。妻が専業主婦の例で見てみましょう。

 厚生年金に加入する夫より先に、妻が六十五歳から老齢基礎年金を受給するため、夫が加給年金を受給することはできません。加給年金は、対象の配偶者が六十五歳未満に限定されているためです。

 これは年金制度が当初、年上の夫が外で働き、年下の妻が家庭を守るということを前提にしていたためです。とくに加給年金は、配偶者を含めた生活を支える意味合いから、支給される年金という性格があります。

 「姉さん女房」なら年金は不利?という声も聞こえてきそうです。年上の妻は老齢基礎年金を受給し、六十五歳までの雇用継続義務化などで、夫にも収入があるケースも多く、一概に不利、有利とはいえません。

 ただ共働きが増えるなか、加給年金などのあり方が今後、議論になる可能性もあります。

 なお、専業主婦の年上妻の場合、加給年金は支給されなくても、夫が厚生年金の加入年数を満たしていれば振替加算は支給されるので、忘れず手続きしましょう。

  制作・亀岡秀人

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