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【生活図鑑】

がん検診(No.455) 低い受診率 向上へ課題山積み

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 日本人の2人に1人がなるといわれるがん。早期発見が何よりも重要です。そこで、がん検診の受診が欠かせません。国は受診率50%を目標にしていますが、現実は20〜30%台にすぎません。

 がん検診は一九八三年から始まりました。現在では、胃がん、乳がんなど五つのがんについて検診が行われています。子宮頸(けい)がんは二十歳以上が、それ以外は四十歳以上が対象です。

●国の目標に及ばず

 がん検診の主体は市区町村、職場、個人などがあります。

 受診率を見ると市区町村は、二〇一一年度で子宮頸がんが23・9%だった以外は、胃がんが9・2%、肺がん、大腸がん、乳がんは10%台で低迷しています。

 職場検診なども含めた国民生活基礎調査によると、男性の胃がん検診が34・3%でしたが、他は20%台です。また、海外に比べても受診率は低くなっています。

 国はがん対策推進基本計画で、すべてのがん検診の受診目標を50%(国民生活基礎調査ベース)としています。しかし、50%には遠く及ばない状態が続いています。このため一二〜一六年度の第二次同計画では、胃がん、肺がん、大腸がんについては当面40%の目標に下げざるを得ませんでした。

●「時間がない」「怖い」

 受診しない理由として「受けている時間がない」という答えが47・4%と最も多くなっています。また、「がんであると分かるのが怖い」なども挙がっています。

 受診率向上といっても、市区町村、職場などを合わせた全体のデータとしては国民生活基礎調査しかありません。

 基礎調査の場合、受診率の数字以外、市区町村、職場など、どこで受けたかなど詳細な内訳は分かりません。中小企業などで受診が進んでいないといわれるものの、明確な裏付けはありません。受診率の基礎データの充実が課題です。

●無料クーポンも低迷

 受診率の向上に向けて、〇九年度から子宮頸がん、乳がんについて市区町村で無料クーポンを配布しています。一一年度からは大腸がんについても配布を始めました。

 しかし、クーポンの利用率は子宮頸がん、乳がんが20%台、大腸がんは男性で9%と低迷しています。

 厚生労働省は、クーポンをはじめ検診の認知度が、まだまだ低いと見ています。このため、がん検診の受診率向上に向け、未受診者への通知やデータの充実など、活動を進めていく方針です。

  制作・亀岡秀人

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