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【生活図鑑】

ジェネリック医薬品の目標(No.457) 17年度末までにシェア60%以上へ

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 政府は、膨らむ医療費を抑えるため、ジェネリック医薬品(後発薬)の使用を促しています。数値目標も掲げ、新たに2018年3月までに数量シェアを60%以上にする目標を設定し、工程表もまとめました。ジェネリックの現状と目標について図解しました。

 ジェネリックは、先発医薬品の特許が切れた後に、品質、有効性、安全性が同等であると厚生労働相が承認した医薬品で、先発品に比べ安価なのが特徴です。

 これまでの目標値は、一三年三月までに数量シェアで30%以上でした。シェアを見ると、薬価調査ベースで〇五年九月の16・8%から一一年九月には22・8%になりました。厚労省の推計では、一三年三月末も25・6%で、目標には届きませんでした。

 そこで、これまでの使用割合の伸び率から今後五年間の使用促進計画を策定、数値目標を数量シェアで60%以上としました。30%から見ると数値は倍ですが、単純に倍になったわけではありません。

●旧基準なら約34・3%

 今回の目標値から、特許期間中の先発医薬品を除いて計算する方法に変更しました。

 例えば一一年薬価調査の22・8%は新基準では約39・9%、今年三月末の25・6%は44・8%になります。新たな目標値の60%は旧基準では約34・3%とされています。

 新基準にしたのは、国際比較を行いやすくするためです。欧米に比べ、ジェネリックの普及が遅れていると指摘されても、比較できるデータが十分でない状態でした。

 中央社会保険医療協議会薬価専門部会の参考人資料から新基準で欧米主要国と比較すると、80%を超えるのは米国、ドイツで、日本は約40%と欧米よりやはり低くなります。新目標の60%はフランス、スペインと同程度を目指していることになります。

●普及へ六つの重点項目

 ジェネリックの普及を進めるため、厚労省は六つの重点項目を挙げました。▽安定供給▽品質に対する信頼性確保▽情報提供の方策▽使用促進に係る環境整備▽医療保険制度上の事項▽実施状況調査−です。

 例えば、安定供給面では、採算が取れないことを理由に後発医薬品会社が突然、薬の製造を中止するケースがある、などの問題が指摘されています。

 このため、厚労省は安定供給指導の強化を行います。具体的には、一四年度からは医療機関や薬局でのジェネリックのモニタリング調査を行い、結果の公表を行うことなどが計画されています。

 また、ジェネリックの製薬業界には、一三年度に安定供給に向けたガイドラインを作成し、一五年度中に原則、後発医薬品の品切れゼロを実現するように求めました。

 品質についての懸念も医療現場に根強くあります。同じ薬の成分でも添加剤が違う場合もあります。先発薬と同じ効き目なのかなど、品質の情報提供を進めることにしています。さらに、製薬会社の品質管理を徹底させて、品質、情報提供の向上に努めるとしています。

 また、医師が出す処方箋の見直しも行い、製品名が記載されている場合は「変更不可」欄に「×」などが書かれていなければ、処方薬に代えて、ジェネリックを薬局で調剤することができるようになりました。

 一般名(薬の有効成分の一般的名称)が記載されている場合は、ジェネリックを使用できます。医薬品の製品名ではなく一般名での処方を推進し、ジェネリックを利用しやすい環境を進めていきます。

  制作・亀岡秀人

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