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【生活図鑑】

改正障害者雇用促進法(No.461) 精神障害者の雇用義務化

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 障害者雇用促進法が改正され、精神障害者の雇用義務付けなどが盛り込まれました。1998年に知的障害者を加えて以来の大幅な改正です。事業主に、雇用での障害者への差別を禁止したほか、職場で支障なく働ける措置の義務化などが定められました。同時に、障害を理由とする差別の解消を目的とした障害者差別解消法も成立しました。

 障害者の雇用は着実に増加しています。二〇一二年六月時点で雇用者数は三十八万二千人となり、九年連続して増加しました。しかし、従業員の一定割合以上の障害者の雇用を企業に義務付けた法定雇用率(一二年度1・8%)を達成した企業は46・8%にとどまりました。実雇用率も上昇傾向ではあるものの、1・69%にすぎません。

 法定雇用率は一三年四月から民間で2・0%に引き上げられており、今回の改正で、将来、さらに雇用率の引き上げが見込まれています。

 法定雇用率を達成しない事業主は、達成しなかった一人当たり月額原則五万円を納付する必要があります。納付金は雇用率を達成した事業主へ支給されます。

●施設面など配慮

 障害者差別解消法、改正雇用促進法では差別を禁止しました。例えば、車いすの利用を理由にした採用拒否や、不当に低い賃金などが差別として挙がっています。

 差別禁止だけでなく、障害者が支障なく働けるように配慮することが事業主に義務付けられました。具体的には、車いす用トイレなどの施設整備、手話通訳者や障害に応じた介助者の配置などの人的支援などが配慮として考えられています。

 具体的な配慮義務については、今後、労使を交え議論を進め、厚生労働省が指針を作成します。

 施行は三年後の一六年四月からです。

●求職件数が急増

 障害者雇用の義務対象は従来、身体と知的障害者でした。しかし、ハローワークなどでの求職申し込み状況を見ると、精神障害者の申込・就職件数が急増しています。新規の求職者数は、〇四年度に比べ一一年度は四・七倍に増加しました。

 そこで、精神障害者の雇用義務化などを柱とした改正法が成立しました。しかし、精神障害者を受け入れる体制が企業に十分整っていないなどの理由で、義務化の施行は五年後の一八年四月からになりました。

 さらに、施行後五年間は、雇用の状況に応じ、法定雇用率を調整する緩和措置を設けています。このため、精神障害者の雇用完全義務化は十年後になる見通しです。

 制作・亀岡秀人

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