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【生活図鑑】

自営業者の上乗せ年金(No.476) 所得減 制度も節目に

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 自営業者などが老後に受給する公的年金は、老齢基金のみです。厚生年金、共済年金に加入して上乗せの年金を受け取れる会社員や公務員よりも年金額が低くなります。そこで、自営業者向けに任意加入の国民年金基金、個人型確定拠出年金、付加年金があります。

 老齢基礎年金額は満額で約七十八万円、月額では約六万五千円です。

 会社員(厚生年金)のように二階建て部分がない自営業者など向けに、任意に加入して老齢基礎年金に上乗せする年金制度が三つあります。

 いずれも第一号被保険者(約千九百万人)で保険料免除を受けていないことが条件です。保険料負担なしに老齢基礎年金を受給できる会社員・公務員の被扶養配偶者(第三号被保険者)は利用できません。

●国民年金基金

 基金は都道府県ごとの地域型基金と、業種ごとに設けられた職能型基金(二十五基金)の二種類があります。

 一口目は終身年金で、十五年の保証期間の有無により二タイプから選びます。保証期間がないタイプは死亡時点で年金が終了します。保証期間付きでは、六十五歳から八十歳までの十五年間は受け取りが保証されています。十年受け取って死亡しても残りの五年分相当を遺族が受け取れます。

 四十歳加入の男性の場合、十五年保証の終身年金を選ぶと、掛け金は毎月約一万二千円で、年金月額は一万五千円になります。

 二口目以降の加入は任意で、原則七種類から何口でも選べます。ただし、掛け金の上限は月額六万八千円です。

 基金の場合、いったん加入すると自由に脱退できず、県外に転居したり(地域型)、国民年金の保険料免除者になったなど特定の理由がなければ脱退できません。

 基金の加入者数は二〇一二年度末に約四十九万人で、ピーク時(〇三年度末、約七十九万人)の六割ほどです。第一号被保険者数の減少を上回るペースで減っています。制度の周知不足といった問題以外にも、自営業者の所得減や団塊の世代が受給者になるなど、根深い原因がありそうです。二十年を経過し、制度も節目を迎えているようです。

●個人型確定拠出年金

 加入者が自己責任で運用商品を選び、運用の元利合計を受け取ります。受取額は運用実績に左右され不確定です。五千円以上千円単位で選ぶ掛け金の拠出は、中断や再開、金額の変更(年一回)もできます。

 運用は加入者が指定する金融機関の商品から選びます。例えば、安全性が高いものの利回りが低い定期預金のほか、元本割れのリスクを伴う公社債・株式などがあります。手数料として新規加入時に二千七百円、毎月の事務費百円などが必要で、安全性を求めると、思ったより資産が増えない面もあります。

 発足は〇一年秋。一三年八月末の加入者数は約五万四千人です。

●付加年金

 毎月の国民年金保険料に四百円の付加保険料をプラスし、原則六十五歳から老齢基礎年金に付加年金を上乗せして受け取ります。付加年金の額は二百円×納付月数です。

 例えば十年間、合計四万八千円の付加保険料を納めた場合、付加年金は年額二万四千円です。二年間受け取ると納付額に追いつき、以降はプラスになる仕組みです。四十年納付しても付加年金額は九万六千円で、比較的小口の増額方法です。納付を始めるのもやめるのも手軽に行えます。

 付加保険料納付者は約七十六万人(〇八年度末)と、三制度の中では最も利用されています。

 編集・亀岡秀人

 デザイン・白井裕子

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