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【生活図鑑】

節目迎える年金記録問題(NO.480) 3月で紙台帳との照合終了

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 年金記録が問題になったのが2007年。あれから約7年。記録の持ち主が分からない「宙に浮いた5000万件」の記録のうち、いまだ2100万件は解明できていません。14年3月末で紙台帳の照合も終わり、記録問題は大きな節目を迎えます。

 〇八年五月から一三年九月までで記録が見つかり年金が増額された人は延べ約二百六十九万人(生涯額一兆九千億円)になりました。

 一方、「宙に浮いた年金記録五千万件」(五千九十五万件)のうち、一三年九月時点で解明されたのは、二千九百八十三万件でした。うち、本人の基礎年金番号に統合されたのは千七百三十八万件、人数では千三百五十八万人です。

 持ち主が分からず、解明中または解明が必要な記録は二千百十二万件に上ります。このうち、照合で持ち主ではないかと思われる人へ特別便を送ったものの、回答のなかった記録が三百十九万件あるほか、「自分のものではない」との回答が百九十六万件もあります。

 さらに、手がかりがない記録が約九百万件もあります。この九百万件については、今後も解明が難しいとみられています。

●短期記録に注意

 未解明記録はどのようなものでしょうか。

 日本年金機構の推計(一三年六月時点、二千百三十万件)では、死亡者等の記録が五百四十六万件あり、それ以外の記録が千五百八十四万件と分類しました。

 千五百八十四万件を年齢別に見ると、六十歳代、七十歳代が20%を超えているほか、受給世代ではない四十歳代、五十歳代も二桁の割合でした。

 加入期間別では、一年未満の短期が53・6%と半数を占め、一年以上五年未満を合わせると88・8%にも及んでいます。短期間が多い理由としては、数カ月などの短期加入の記憶があいまいになっている、新たに短期加入期間が見つかっても受給資格期間に達しないため返答がない、などが考えられます。

 受給資格期間は現在二十五年ですが、消費税率10%への引き上げなどに伴い十年に短縮される予定です。短期間の加入期間でも、通算すると資格を得られる場合もあります。

●どうなる?記録解明

 紙台帳との照合が一四年三月で終了した後はどうなるのでしょうか。残された記録を基に持ち主を解明してきた現在の体制から、一四年度以降は、日本年金機構の記録問題対策部が廃止される予定です。

 機構では、体制が変わっても引き続き「年金記録問題に取り組むことに変わりはない」ことを強調しています。特に、年金事務所では既に解明に向けた手順書などを作っており、個別の相談を基にした解明の強化に乗り出しています。

 解明されない記録が残るなか、記録問題発覚当初の首相だった安倍晋三首相や国は、年金記録についてどのような説明を行うのでしょうか。

 制作・亀岡秀人

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