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【生活図鑑】

2025年問題とは?(No.483) 団塊の世代 75歳 負担増が問題

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 2025年問題がささやかれています。25年は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる年です。日本は急速な高齢者が問題でした。しかし25年以降は、2200万人、4人に1人が75歳以上という超高齢社会が到来します。これまで国を支えてきた団塊の世代が給付を受ける側に回るため、医療、介護、福祉サービスへの需要が高まり、社会保障財政のバランスが崩れる、とも指摘されています。

 一九四七〜四九年(広くは五一年)生まれは、団塊の世代と呼ばれます。約七百万人(広くは一千万人超)と人口も多く、消費文化や、都市化などを経験した戦後を象徴する世代です。

●まずは2015年

 団塊の世代はまず、一五年に六十五歳以上、前期高齢者になります。これは二〇二五年問題前の「二〇一五年問題」ともいわれています。この後、二五年に向け、急速に高齢化が進んでいきます。

 二五年には、団塊の世代が七十五歳以上となるため、一〇年に11・1%だった七十五歳以上人口の割合は、二五年には18・1%に上昇します。

 二五年を境に、七十五歳以上人口は二千二百万人超で高止まりします。現役世代(十五〜六十四歳)が減少するため、六〇年には四人に一人が七十五歳以上という超高齢社会になります。このため、一〇年には現役世代五・八人で七十五歳以上一人を支えていたのが、二五年には三・三人、六〇年には一・九人で支えることになります。

●医療・介護リスク

 高齢になれば、疾病などにかかるリスクも高まります。生涯医療費の推移を見ると、七十五〜七十九歳でピークを迎えます。また、七十歳以降に生涯の医療費の約半分がかかることが分かります。

 介護はどうでしょうか。要介護(要支援)になるリスクは七十五歳から上昇し、八十五〜八十九歳では、半数が要介護の認定を受けています。

 また、認知症高齢者も二五年には四百七十万人になる、と推計されています。

 しかも、七十五歳以上の一人暮らしの高齢者数は、男女ともに増え続けます。二五年には二百九十万人、特に女性では四人に一人が一人暮らしの状態です。

●給付とのバランスは

 社会保障と税の一体改革時の推計では、一二年度と二五年度(改革後)の給付費を対国内総生産(GDP)で見ると、年金は11・2%から9・9%に下落します。一方、医療は7・3%から8・9%へ上昇。介護は1・8%から3・2%へほぼ倍増する見込みです。介護・医療の負担と給付が大きな問題であることが分かります。

 このため、高齢者の保険料負担を見ても、後期高齢者医療は月五千四百円から六千五百円へ上昇します。また、介護では月約五千円が八千二百円にもなります。介護保険料は月五千円が負担の限界ともいわれ、深刻な問題です。

 高齢世代だけでなく、現役世代の負担も重くなります。そこで、消費税率の引き上げのほか、高所得の高齢者への社会保障や税での負担増を進めています。

 しかし、増税と給付削減は、若年世代ほど負担が重くなり、高齢者になったときには給付が十分ではないという結果にもなりかねません。

 二〇二五年問題は、単年で終わる話ではありません。団塊の世代が六十五歳以上になる一五年、四人に一人が七十五歳以上の超高齢社会が到来する二五年。それぞれの節目になる年に向け、社会保障をどのようにするのか?

 給付を削減し、負担だけを求めるのでは解決しません。大きな課題です。

 制作・亀岡秀人

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