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【生活図鑑】

診療報酬の改定(NO.494) 明細書の発行 義務化進む

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 医療機関の治療費などの価格を設定した診療報酬が4月から改定されました。報酬改定は、患者の自己負担にも影響します。消費税増税に伴い初・再診料なども引き上げになりました。一方、医療費の透明化のため、明細書の無料発行も拡大しました。

 保険診療にかかる報酬は国が決める公定価格です。報酬点数一点が十円に当たります。医療機関の窓口での支払いは、それぞれの自己負担割合に基づいて行われます。

●初・再診中心に補填

 医療機関は、医薬品などの仕入れにかかる消費税を患者に転嫁できない仕組みです。このため、消費税率が5%から8%へ引き上げられたのに伴い、医療機関の負担分について診療報酬で補填(ほてん)することになりました。

 具体的には、初診料は百二十円、再診料と外来診療料(二百床以上の病院)は三十円引き上げられます。それぞれ4%を超える引き上げ率になりました。また、歯科初診料は百六十円、再診料も三十円引き上げられます。歯科の場合は7%超にもなりました。

 増税分3%以上の引き上げになり、診療報酬を決める中央社会保険医療協議会では、保険料の支払い側委員から「増税分以上の引き上げは理解できない」と異論も出ました。しかし、公益委員の最終判断により、基本診療料中心の引き上げで決着しました。

 消費税率は10%に引き上げられる予定です。その際、診療報酬がどうなるのか、気になるところです。

●医療費の透明性増す

 患者と医療関係者との信頼関係を増すためにも、どのような治療や薬に、いくらかかったのかを知ることが大切です。明細書を保管することで、家族の医療記録にもなるなど、その重要性が増しています。

 このため、初・再診料、処置名、薬剤名、検査名とその単価などが正式名称で記された明細書を、患者が無料で受け取ることが重要になっています。

 そこで二〇一四年四月から、レセプト(診療報酬明細書)の電子請求を義務付けられている四百床以上の病院と薬局は、例外なく明細書を無料発行することが必要になりました。

 四百床未満の病院と診療所については、機器の改修が必要など正当な理由がある場合を除き、原則として明細書を無料発行します。このうち病院については、二年後の一六年四月以降は例外なく無料発行が義務付けられます。

 レセプトの電子請求は、四百床以上の病院で99・6%など大半の病院が行っています。診療所も84・8%が電子請求しています。その中で、既に明細書の無料発行をしている病院・診療所は約十万四千施設、93・9%に及んでいます。大半の医療機関で実施されています。

 一方、正当な理由から明細書を有料で発行している場合でも、千円を超えるのは妥当ではないとされています。実際、発行費用の平均は四百六十四円(一二年)でした。

 医療費が増加するなか、明細書で診療内容を確認することで医療費の透明性が増し、患者本位の医療体制が充実していくとみられています。

 制作・亀岡秀人

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