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【生活図鑑】

国民年金の制度改善(NO.496) 保険料の免除申請 過去2年分まで可能に

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 公的年金では、無年金や低年金を避けるため、年金機能強化法による制度改正が順次実施されています。2014年4月から、国民年金保険料の免除の申請が遅れ、未納となった期間でも、過去2年分さかのぼって免除を認めるなどの仕組みが始まりました。主な改正点を見てみましょう。

 自営業者らが加入する国民年金では、所得が少ない人向けに、保険料の「申請免除」制度があります。しかし、申請免除に該当するのに、手続きをせず保険料未納の扱いという人が多くいます。

 また、後から該当することが分かり免除の申請手続きをしても、従来、さかのぼって免除されるのは申請直前の七月まででした。低所得の若年者の保険料を猶予する若年者納付猶予制度も同様でした。

 そこで、免除の申請を二年前(最大二年一カ月)までさかのぼって行えるよう改正しました。

 学生納付特例では申請直前の四月まででしたが、同様に過去二年間さかのぼって申請できるようになりました。納付特例が認められれば、その期間は未納ではなく保険料を後払いできる期間になります。

 例えば、一四年六月に免除や特例の申請手続きをすると、一二年五月まで認められます。

●受給面で有利

 年金の記録上、保険料未納の期間が免除期間に変わると、年金受給面で有利です。老齢基礎年金の受給資格は現在、保険料の納付期間だけでなく免除期間などと合計で二十五年以上あるかで決まるため、無年金を回避できる人も出てきます。

 また、老齢基礎年金の受給額は免除期間も加味して計算されます。全額免除なら、その期間は二分の一の基礎年金が支給されます。免除と未納は保険料を払っていない点では同じでも、両者の扱いは全く異なります。

 遺族年金や障害年金も、未納期間の有無や長さによっては受給できません。しかし、免除申請が認められた後に障害を負ったケースでは、障害年金の受給に結びつくこともあります。

 日本年金機構では、一一年度から一三年度に免除等(学生納付特例を含む)の承認を受けた人のうち、一二年三月から同年六月までの間に一カ月でも未納のある人、約百六十五万人に案内を送りました。

 また、免除手続きをせず未納になっている人には、催告状などで免除の案内をしています。

●障害年金受給中でも

 申請免除以外に、生活保護(生活扶助)を受けているなどの条件に該当すると、届け出れば保険料が免除される法定免除があります。障害基礎年金の受給権者も法定免除の対象です。

 障害基礎年金受給者の中には、十分な所得を得るなど、保険料の負担能力があり、保険料を納付したいという人もいます。老齢基礎年金の計算上、免除期間も年金額に反映されますが、保険料を納付した方がより年金の増額につながります。

 以前から免除期間中の保険料を後払いする追納制度もありました。しかし、免除から三年度を過ぎて追納すると加算金が生じました。

 そこで、一四年四月からは、障害基礎年金受給者が申し出た期間中の保険料は、保険料を納付できるようになりました。

 そのほか、任意に毎月四百円を納付して基礎年金に上乗せする付加年金の納付も改正されました。付加保険料は加入月の翌月末(納期限)を過ぎると、納付できなくなるのがルールでした。

 改正で、納期限から二年間は納付できるようになりました。

  編集・亀岡秀人

  デザイン・佐藤圭美

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