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【生活図鑑】

長時間労働(No.502) 女性でも深刻化 家事も負担に

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 長時間労働が問題になっています。ただ、年間の労働時間は以前の約2000時間から1750時間にまで減少してきました。しかし、内容を見るとパートの増加により、全体が減少しただけで、正社員の長時間労働は依然として続いています。それに加え、女性の長時間労働も深刻な状態です。

 厚生労働省の毎月勤労統計によると、残業を含めた年間労働時間は、二〇一三年に千七百四十六時間でした。年々減少傾向にあります。これは、一九九〇年代半ばから労働時間が短いパート労働者が増加したためです。

●正社員、改善せず

 正社員など一般労働者の労働時間は一三年でも二千十八時間と依然、二千時間を超えています。パート労働者の労働時間もあまり変化はありません。

 正社員の長時間労働と、パートなどの短時間労働という働き方に変わりがなく、労働時間の二極化が続いていることが分かります。

 週六十時間は、年間労働時間に換算すると三千時間を超えます。過労死にもつながりかねない長時間の働き方です。

 長時間労働の状況を男女別に見ると、男性は〇四年の17・8%から一三年には13・2%と減少傾向ですが、依然として高い割合です。

 総務省の就業構造基本調査(一二年)によると、男性の二十五〜三十九歳では五人に一人が週六十時間以上働いていました。また、労働力調査でも三十代を中心に長時間労働が続いていると指摘されています。

 一方、女性の週六十時間以上の長時間労働の割合は、九〇年代半ばから3〜4%で変わっていません。女性の労働者が増加していることを考えると、長時間労働をする女性が増えていると考えられます。

 そこで、男女の生活時間について調査した総務省の社会生活基本調査(五年ごと)から、過去三回分を比較して見てみました。

 就業している人が平日、仕事した時間を見ると、男女ともに法律で定められた一日八時間未満だった割合は低下しています。十一時間以上働いたとする割合は男性で毎回増加し、一一年で約25%、四人に一人の割合でした。女性も〇一年の4・7%から6・5%に増加しています。また十時間以上で見ても同じ傾向で、男女ともに長時間労働が増えていることが分かります。

●週60時間以上

 週六十時間以上の長時間労働をしている人のうち、平日に働いた人について見てみます。

 一三年の仕事の平均時間は、男性で十一時間四十四分(〇六年比十分増)、女性で十時間四十六分(同五分増)でした。フルタイムで働いているとしても、男性で三時間四十四分、女性で二時間四十六分も残業していることになります。

 育児や介護を除いた家事時間を見ると、男性が五十分、女性が一時間四十分で、仕事と家事時間を合わせると男女に差はありません。女性は、長時間労働したうえで家事負担をこなしています。

 また、パートの約九割は女性が占めています。そこで女性について、正社員とパートで一三年の仕事時間を比較してみました。正社員は八時間五十三分、パートは六時間十一分でした。

 家事時間は正社員一時間五十四分、パート三時間十四分でした。パートで働く女性は正社員より一時間二十分多く家事を行っていました。

 長時間労働は、男性の問題と捉えられがちでした。しかし、女性にも広がっています。仕事だけでなく、家事まで含めた労働時間をどのように考えていくのか? 課題は多そうです。

 編集・亀岡秀人

 デザイン・佐藤圭美

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