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【生活図鑑】

社会保険と子育て支援(No.504) 保険料免除 産前産後にも拡大

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 次世代育成の支援策として、出産前後の期間や育児期間中の社会保険では優遇制度があります。厚生年金や健康保険では保険料免除制度があり、新たに産前産後の時期まで拡大されました。具体的な制度を見てみましょう。

 妊娠中の女性が勤務先に申し出ると、労働基準法によって出産前の六週間(四十二日間)は休業することができます。双子以上なら十四週間(九十八日間)の産前休業を取得できます。

 出産後は、産後八週間(五十六日)に達するまで産後休業を取得することができます。その後も育児・介護休業法により、育児休業を取得できます。

 産前産後休業や育児休業中、給与の有無は勤務先の就業規則等によります。産前産後休業で見ると、約七割の企業が無給との統計もあります(二〇〇七年度、厚生労働省)。

 では、産前産後、育児休業中の社会保険の給付や保険料は、どのようになるのでしょうか?

●給付金と一時金

 産前産後の休業期間中は、健康保険から出産手当金が給付されます。一日当たりの給付額は、無給の場合では給与(日額)の三分の二相当です。

 出産予定日の四十二日前から休業した人の出産日が遅れると、遅れた日数分も給付対象です。例えば五日遅れなら産前分は五日を加えた四十七日で、産後分は原則通り五十六日です。

 また、出産には健康保険から出産育児一時金が給付されます。男性会社員の妻など被扶養者の出産では、家族出産育児一時金として給付され、一児当たり一律三十九万円です(産科医療補償制度加入の病院での出産に対する上乗せ分三万円を除く)。

 妊娠四カ月目以上であれば、死産、流産などに関係なく、一カ月を二十八日と数えた妊娠八十五日目の出産からが対象です。現在は給付の直接払いが普及し、出産費用のうち出産一時金を超えた差額分のみを病院窓口で支払う形が一般的です。

 市町村国民健康保険には出産手当金がなく、出産育児一時金は条例により給付額が異なる場合があります。

●育休中の給付率アップ

 育児休業期間中は、雇用保険から育児休業給付金が支給されます。一四年四月から給付率が引き上げられ、最初の六カ月については休業前賃金の67%になりました。

 会社員が対象の健康保険や厚生年金では、被保険者が産前産後休業や育児休業を取得した際、保険料免除などの特例があります。

 育児休業中を対象としていた保険料免除は、次世代育成支援の一環として、一四年度から産前産後休業期間中へと拡大されました。

 例えば、月収(標準報酬月額)二十八万円の人の保険料(被保険者負担分)は厚生年金約二万四千円、健康保険(協会けんぽ、東京都)約一万四千円の合計三万八千円が休業終了まで免除されます。

 職場復帰後も、育児のための労働時間短縮などで月給が低下した場合、結果として保険料負担は減りますが、将来受給する年金は、低下前の標準報酬月額に基づいて年金額が維持される仕組みもあります。この特例も、産前産後休業終了による職場復帰時から受けられるよう制度が改正されています。

 標準報酬月額の特例などは、被保険者自身が勤務先を通じて届け出る必要があります。制度の詳細については、健康保険の運営先(協会けんぽや健保組合など)や日本年金機構で照会できます。

    編集・亀岡秀人

  デザイン・佐藤恵理

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