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【生活図鑑】

マンション(No.518) 進む老朽化と居住者の高齢化

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 全国のマンション戸数は約600万戸に達し、推計約1480万人が暮らしています。なかでも築30年超のマンションが129万戸あり、今後も増加する見込みです。一方、居住者の年齢も60歳以上の世帯主が半数に達しました。居住者の高齢化と、マンションの耐震化や老朽化への対策が課題になっています。

 マンションの総戸数は二〇一三年末に初めて六百万戸を超えました。一方、一九八三年以前に建てられた築三十年超の戸数は約百二十九万戸、築四十年以上は三十二万戸に上ります。

 国土交通省によると、今後、築三十年超のマンション戸数は二三年に二百六十四万戸、三三年には四百四十七万戸に増加する見込みで、マンションの老朽化が大きな問題です。

●旧耐震基準

 特に、築三十年超のマンションでは耐震化への対応が課題に挙がっています。八一年以前に建てられた旧耐震基準のマンションは、約百六万戸あります。

 国交省の「マンション総合調査」によると、旧耐震基準マンションで耐震診断を実施したのは33%で、58%は実施していませんでした。実施していない理由は「不安はあるが予算がない」(44%)が最も多くなっていました。

 診断を実施したマンションでも、耐震性があるとされたのは半数に届きません。単純に計算すると、旧耐震基準マンションのうち、耐震性があると判断されているのは約十七万戸にすぎません。

 33%は耐震性がないと判断され、このうち、耐震改修を実施する予定のないマンションが19%もあります。

 また、今後深刻になるとみられるマンションの老朽化対策についても、議論を行っているのは36%で、57%は議論していませんでした。考えられる対策としては建て替え、修繕などです。老朽化の議論をした結果、65%は修繕などの具体的な検討をしています。

 ただ、建て替えについては予算や住民の合意など難しい問題もあります。建て替え件数は一四年四月時点で二百三十件にすぎません。このうち工事が完了したのは百九十六件です。建て替えを促進する法律もありますが、なかなか進まないのが現状です。

 そこで、改正マンション建て替え円滑化法が六月に成立しました。耐震性が不足していると認定されたマンションについては、解体して跡地を売却する場合、従来は全員の合意が必要でしたが、五分の四以上の賛成でできるように緩和されました。

●強まる永住意識

 居住者の高齢化も進んでいます。世帯主の年齢を見ると、六十歳代が最も多く、七十歳以上を含めると二世帯に一世帯は六十歳以上になっています。

 また、以前はマンションを「ついのすみか」とは考えていない人が多かったものの、二〇〇〇年あたりから住み替えと永住の意向が逆転し、一三年度では52%が永住すると答えています。

 今後も居住者の高齢化が進む予想で、マンションの老朽化とともに、対策が必要になっています。

    編集・亀岡秀人

  デザイン・刀祢絢子

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