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【生活図鑑】

主婦年金 不整合記録問題(No.531) 配偶者の勤務先へも届け出

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 2014年12月から、会社員世帯の専業主婦などが第3号被保険者でなくなった場合の届け出の一部について、市区町村の窓口だけでなく配偶者の勤務先へも行うように変わりました。15年4月からは、「第3号被保険者ではない」と年金記録が訂正された専業主婦などが過去10年間さかのぼって保険料を納付できる追納制度も始まります。いずれも専業主婦の無年金や年金の減額を防ぐ改正です。

 会社員に扶養されている専業主婦など国民年金の第三号被保険者は、保険料負担なしに老齢基礎年金などを受給できます。しかし、例えば夫が会社員でなくなると、第三号から第一号へと被保険者の種別が変わり、保険料を負担することになります。

 この届け出を行わず、本来、第一号なのに第三号のままという不整合記録問題が発生しました。

 二〇一三年三月時点の第三号被保険者は九百六十万人です。厚生労働省の推計では、こうした不整合記録のある被保険者(現役加入者など)が約四十二万人、年金受給者が約五万人いるとされます。

●従来通り市区町村にも

 届け出漏れを防ぐため一四年十二月から、妻が年収百三十万円以上となったり、離婚したりした場合、住所地の市区町村窓口への届け出だけでなく、夫の勤務先を経由して日本年金機構へも届け出が必要になりました。ただ、夫が協会けんぽに加入している場合や、夫の退職・死亡による種別変更の場合は、市区町村窓口への届け出のみで済みます。

 住基ネットの活用で、氏名や住所変更の届け出が原則不要になるなど、国民年金上の届け出は簡素化の方向にありました。このため当初は、種別変更についても、勤務先に届ければ自動的に第一号に変更されるとみられていました。しかし、市区町村へは従来通り種別変更届が必要です。

 専業主婦が就職して厚生年金に加入した場合も第三号被保険者でなくなります。この場合は妻の勤務先で行う手続きだけで済みます。

 夫の勤務先経由での届け出のみをし、市区町村に届け出ない場合はどうなるのでしょうか?

 勤務先に届け出てから二カ月経過しても市区町村への届け出がなければ、年金機構から届け出の勧奨があります。それでも未届けならば、三号から一号に変更になった時から四カ月経過した時点で、年金機構が職権で種別変更を行います。

●3年間の時限措置

 一三年七月から、記録訂正による保険料未納期間を、老齢基礎年金の受給資格期間(原則二十五年)に反映できる届け出制度が始まりました。対象となるのは一三年六月までの未納期間です。ただ、基礎年金額には反映されない「カラ期間」のため、受給できても低年金になる場合があります。

 一五年四月からは、未納保険料を時効の二年を超えて納付できる特例追納制度が始まります。三年間の時限措置です(申し込みは二月から)。追納できるのは、六十歳未満は直近十年以内、六十歳以上は五十歳以上六十歳未満の十年間分です。

 既に不整合記録を基に老齢基礎年金を受給している人は、追納をしなければ年金額が減額されます。具体的には、一三年七月以後に記録訂正をした場合、一八年四月から訂正後の正しい年金記録になり減額されます。ただ、従来の年金額からの減額幅は最大で10%までです。

 一方、一三年六月までに記録訂正をした人は、既に正しい記録に基づく減額した年金額が支払われています。

 また、消費税率10%の実現時期には、受給資格期間を二十五年から十年に短縮する予定です。カラ期間の届け出や、時限措置の三年間に追納をするのかどうかの判断などにも影響を与えそうです。

編集・亀岡秀人

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