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【スポーツ】

桐生・山県・ケンブリッジ、筋力アップで加速 陸上100m 10秒の壁破る

昨年6月の日本選手権男子100メートル決勝で競り合う(左から)桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥、山県亮太=パロマ瑞穂スタジアムで

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 男子100メートルは昨季、桐生祥秀(東洋大)山県亮太(セイコーホールディングス)ケンブリッジ飛鳥の活躍で盛り上がった一方、9秒台突入はまたお預けとなった。3選手はこの冬、筋力アップに取り組み、「10秒の壁」突破へつなげようとしている。

 スタートに重点を置いていた桐生だが、予選落ちしたリオデジャネイロ五輪後は中盤以降の伸びをより意識するイメージに戻した。昨年6月には3年ぶりに10秒01をマークしたものの、土江寛裕コーチは「(海外勢と)エンジンの大きさが違う。今は排気量が小さすぎる」と指摘。本人も「今まで走り込みだけだった。少しパワーを上げようと思う」と意欲満々だ。

 10秒03を昨年9月に出した山県は昨年から筋力強化の指導を受けるようになった。体重は最大で5キロ増え、昨季3度の自己記録更新につなげた。今季はさらに2〜3キロ増やすつもりでいる。昨年5月に10秒10の自己ベストで走り、日本選手権を制したケンブリッジも1年に1キロずつ増やして2020年東京五輪に向かうことを検討している。

 パワーが増すと出力が上がる分、走りの感覚が変わることを心配する声も。東海大の高野進監督は10秒03の記録を持つ末続慎吾らを指導した経験を踏まえ「(筋力強化は)目的やイメージを明確にして行えば有効。動きとも直結しているので、本人の感覚を大事にしながらやっていくことが必要だと思う」と語る。

 記録と明確な相関関係がある最高速度アップも大きな鍵を握る。日本陸連科学委員会の松尾彰文委員は「秒速11・6メートル以上が10秒を切る一つの条件。目標値」と強調した。桐生が初めて10秒01で走った13年に、追い風参考で11・65メートルに達した例はあるが、日本陸連が持つデータでは追い風2・0メートルまでの公認記録の範囲で上回ったことは、3人ともまだないという。

 抜群のスタート技術を持つ山県だが「11・3メートルぐらいしか出ていない。世界と戦うためには高めないといけない」と重要性を自覚する。短い距離を走り込むことで底上げに努める構えでいる。

 ケンブリッジも日本選手権を10秒16で制した際の最高は11・40メートルだった。昨季はスタート後の加速の課題を「ある程度克服できた」と自信をのぞかせ「自分の得意な後半をもっと伸ばして、世界のトップ選手と走っても通用するぐらいに高めていければ」と意欲をのぞかせた。

 

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