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【スポーツ】

山県10秒00で歴代2位タイ 男子100 追い風0.2メートル、桐生に迫る

男子100メートル決勝 10秒00で優勝した山県亮太(左端)=ヤンマースタジアム長居で

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◇全日本実業団対抗

 全日本実業団対抗選手権最終日は24日、大阪市のヤンマースタジアム長居などで行われ、男子100メートルは山県亮太(セイコーホールディングス)が日本歴代2位に並ぶ10秒00(追い風0.2メートル)で2連覇した。9日に桐生祥秀(東洋大)が日本選手として初めて10秒の壁を破る9秒98を記録。山県はこのタイムに0秒02差と迫った。飯塚翔太(ミズノ)が10秒24で2位だった。

 男子棒高跳びは山本聖途(トヨタ自動車)が5メートル60で2年ぶりに優勝し、日本記録保持者の沢野大地(富士通)が2位。女子100メートルは名倉千晃(NTN)が11秒65で初優勝。前日の200メートルに続き2種目を制した。

 一足先に快挙を成し遂げたライバルに、山県が進化した走りで再び迫った。日本人で初めて10秒の壁を破った桐生の9秒98に次ぐ、日本歴代2位タイの10秒00。「自分の走りをすれば記録は出る」。自己記録を0秒03更新し、9秒台へ確かな手応えを得た。

 この日3本目となる決勝のレース。抜群の加速で先行するのはいつもの展開だが、その先がひと味違った。課題の中盤も勢いは衰えず、伸びやかな走りを保ったままフィニッシュ。「まだ100点じゃない。残りの何点かを修正したい」。反省の言葉にも充実感がにじんだ。

 追い風0・2メートルと、ほぼ無風での好記録。日本歴代の上位5傑のうち、山県を除く4人は追い風1・8メートル以上だったことを考えると、今回の走りの価値はさらに高まる。

 春に右足首を痛めて日本選手権は6位。世界選手権の代表を逃し、空白となった夏に体を鍛え直した。以前より負荷を上げたウエートトレーニングを1カ月にわたって徹底。足が後ろに流れていたフォームも見つめ直し、「しっかり前でさばけるようになった」。肉体と技術の向上が中盤以降の伸びにつながった。

 巻き返しを誓った今秋は、日本人初の9秒台を桐生がマーク。「もう達成できないんだと思うと、すごく喪失感があった」。揺らぐ心に活を入れたのは競技者の意地。「僕にもプライドがある」。日本記録の更新も、はっきり視野に捉えている。 (佐藤航)

 

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