東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > スポーツ > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

目標 ゴールの先に スピードスケート500メートル女王・小平奈緒に中日体育賞贈呈

中日体育賞を受賞し、トロフィーを手に笑顔を見せる小平奈緒=長野市のホテルメトロポリタン長野で

写真

 第32回中日体育賞の贈呈式が29日、長野市のホテルメトロポリタン長野であり、スピードスケート女子の小平奈緒選手(31)=相沢病院、長野県茅野市出身=が受賞の喜びや、来年2月の平昌冬季五輪に向けて抱負を語った。

 小平選手は昨季、500メートルでは国内外の大会で15戦全勝。今年2月の世界距離別選手権で500メートルを初めて制し、同月の世界スプリント選手権で日本女子初の総合優勝を達成した。贈呈式で、中日新聞社の大島宇一郎社長は「昨季は圧倒的な強さを誇りました。今季はいよいよ平昌冬季五輪に向けたシーズンですが、ますます輝かれることを祈念しています」と快挙をたたえ、激励した。

 五輪での活躍が期待される中、小平選手は「応援してくださるみなさんの心に響く言葉を残せるアスリートになりたい」と近づくシーズンを見据えていた。

◆今季さらなる進化の予感

 シーズン開幕前の練習の合間をぬって、贈呈式に出席した小平選手は、色紙に「日々、自分超え」と力強い文字で書き込んだ。昨季は得意の500メートルで15戦全勝と無敵を誇ったが、それも今は抜き去るべき存在になった。

 自らのモットーが語るように、今季はさらなる進化を予感させる。今月、北海道帯広市で行った合宿では500メートルで37秒2台を計測。昨年の今ごろと比べて「0秒8くらい速い」といい、この時期としては驚異的な仕上がりといえる。

写真

 昨季、平昌五輪と同会場で行われた世界距離別選手権で樹立した日本記録37秒13(当時)に迫るタイム。昨季当初なら日本記録に相当すると聞かされると、「そういえば、そうですね」。もはや塗り替えたタイムには興味はなさそうだ。

 オフシーズンは体幹の強化に取り組み、高速で滑っても軸がぶれにくい肉体を目指した。自転車によるトレーニングでも過去最高のタイムを記録。氷上では以前から右肩が上がりすぎる癖をのぞかせていたが、陸上のトレーニングから体の使い方を意識したことで、結城匡啓コーチは「腕が上がらなくなった」と手応えを語る。

 500メートルの日本記録は高地カルガリー(カナダ)での世界スプリント選手権でさらに36秒75に縮めているが、李相花(韓国)が持つ世界記録36秒36の更新も夢ではなくなった。

 もともと、陸上の長距離選手並みの心肺機能を持っており、今季は500メートルだけでなく、昨季の世界距離別選手権で銀メダルをつかんだ1000メートルや、かつて得意にしていた1500メートルの強化も図っている。

 来月20〜22日に長野市で開かれる全日本距離別選手権で初戦を迎える。「今季はどんな成績になるか分からないが、いいシーズンになるように頑張りたい」と贈呈式であいさつした小平選手。「よく金メダルや記録を狙うかと思われがちだが、目標はゴールの先にある。たくさんの人を笑顔にして、うれし涙でくしゃくしゃにしたい」。平昌にはいつの時代よりも強い自分で臨み、日本中を感動させる。 (原田遼)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報