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【スポーツ】

<1000日後の自分へ 東京パラリンピック> パラ競泳

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 2020年東京パラリンピック開幕まで29日であと1000日。競泳女子400メートル自由形(運動機能障害S7)などで日本記録を持つ小池さくら(東京・日体桜華高)に1000日後、夢舞台に立つ自分自身へメッセージを送ってもらった。若さあふれる16歳は「輝ける選手に。胸を張れ!!」と力強い文字でしたためた。(森合正範)

 <3年前、パラ選手の勇姿を見て心を奪われた。その時からパラリンピック出場が夢になった。1000日後、自分もそんな選手になっていたい>

 中学1年の時に出場した大会でパラリンピックがあることを知りました。腕や脚が欠損している選手が泳ぎ切って新記録を出している。その時「格好いい。こんなにできるんだ」と思ったんです。すごく輝いて見えて「私もこうなりたい」って。だから私もあの時に見た選手みたいに輝ける選手に。周りの人が憧れる選手になれるように。

 それと、私はあがり症なんです。レース前は緊張して、おどおどしちゃう。五輪選手は名前をコールされると笑顔で手を振っているじゃないですか。私も大会場で人がたくさんいても動じず、堂々としていたいな。だから「胸を張れ!!」と言いたいですね。

 <生後11カ月の時、血の塊が脊髄を圧迫する脊髄硬膜外血腫を患い、両足にまひが残った。それでも「スポーツは大好き」と積極的に体を動かした>

 2歳から(馬との触れ合いを通じて心身の成長を助ける)ホースセラピーで乗馬をやっていたんです。いまも乗馬のレッスンを受けています。体幹トレーニングになるし、水泳にもいい影響があるかな。車いすテニスもやっていましたよ。センスがなくて、辞めちゃいましたけど。

 小さいころから水遊びが好きでした。でも、小学校の水泳の授業では、みんなのようにうまく泳げない。「なんで自分だけ泳げないんだろう。泳げるようになりたい」と思って小学4年から水泳を本格的に始めました。

 <昨年3月のリオデジャネイロ・パラリンピックの選考会では派遣標準記録を切れず、代表の座を逃した>

 「絶対リオに行ける」という気持ちがあったんですけど、一発勝負の独特の雰囲気にのまれました。周りの選手のピリピリ感が伝わってきて、私も緊張しちゃって。

 その4カ月後に3種目で日本記録を更新して「この記録を出していればパラに行けたのに…」とすごく思いました。だけど、その時に自分の泳ぎに自信が持てたんです。

 いま世界で一番戦えるのは400メートルの自由形。だけど、距離が長くて、きついから好きじゃない(笑い)。東京パラの日程によるんですが、背泳ぎは楽しいし、バタフライや個人メドレーなど出られる種目は全部挑戦したいな。

 <19歳で迎える東京パラリンピック。世界を意識しながら目標に向かって歩を進めている>

 国内ではトップにいるけど、世界でどの位置にいるのか分からない。それをなるべく早い段階で確認して、東京を目指したいですね。

 注目されるのはうれしい。でも、パラは五輪と比べるとまだ認知度が低いじゃないですか。多くの人に見てもらいたいし、応援してもらいたい。やっぱり、そのためにも1000日後には自分が輝ける選手になっていないといけないですね。胸を張って泳いで、表彰台に上がって、笑顔で手を振っていたいなあ。

 <こいけ・さくら> 小学4年からスイミングスクールに通い、中学1年からパラリンピック水泳日本代表の峰村史世ヘッドコーチの指導を受ける。ことしのパラ競泳の世界選手権女子50メートルと400メートル自由形、50メートルバタフライ代表(開催地のメキシコで起きた地震の影響で日本は不参加)。東京・日体桜華高1年。16歳。埼玉県越谷市出身。

 

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