東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > スポーツ > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

小平、高木美 日本新V スピードスケートW杯第3戦

女子500メートルを36秒53の日本新で制し、声援に応える小平奈緒

写真

 【カルガリー=共同】ワールドカップ(W杯)第3戦最終日は3日、当地で行われ、31歳の小平奈緒(相沢病院)が女子500メートルを36秒53の日本新で制した。自身が昨季出した36秒75を塗り替えた。36秒36の世界記録を持つ李相花(イサンファ)(韓国)が2位。郷亜里砂(イヨテツク)が37秒06で3位だった。

 女子1500メートルの23歳、高木美帆(日体大助手)も1分51秒79の日本新記録で開幕3連勝。押切美沙紀(富士急)が2年前に出した記録を2秒31も更新した。男子1500メートルの小田卓朗(開発計画研究所)も1分43秒38の日本新で9位だった。

 500メートルで小平は昨季からW杯の13レースを含め出場した全21レースで1位。小平は1000メートルに続き500メートルで、高木美は1500メートルで日本スケート連盟が定めた平昌冬季五輪の代表選考基準を満たし、年末の国内選考会(長野市)への出場を条件に五輪代表に決まった。小平はW杯通算16勝、高木美は6勝となった。

 女子マススタートは高木菜那(日本電産サンキョー)が3位に入り、男子500メートルは格下のBクラスで加藤条治(博慈会)が34秒47をマークして4位だった。

◆小平、前日転倒の影響なし

 前日転倒した悔しさで、小平は夜中に2度も目が覚めたという。「出し切れなくて、ふつふつとするものがあった」という思いを、主戦場の500メートルにぶつけた。抜群の出だしを生かし、昨季出した日本記録を0秒22更新。「ベストが出て良かった」とすっきりした表情だった。

 転倒の影響で首に軽い張りがあったが「体は丈夫」と欠場は全く考えなかった。集中した顔つきでスタートラインに立ち、号砲とともに勢いよく飛び出すと、100メートルを自己最速の10秒19で通過。昨季36秒75を出した時より0秒21速く、大きな貯金をつくった。

 前日、刃を取られたカーブでは「しっかり抑えて滑る、スポーツカーのような安定感」をイメージして乗り切った。バックストレートを過ぎ、外側を回る最終カーブは姿勢が高く、やや膨らんで遠回りしたが、それでも日本新が出るほど序盤のスピードが圧巻だった。

 レース直前まで、刃を入念に調整した結城コーチは「立派。こういうところが強さ」と絶賛。アクシデントからすぐに立ち上がったエースは、同じく高地で8日に始まる第4戦に向け「楽しみにしている」と記録更新への期待感を口にした。 (共同)

女子1500メートルを1分51秒79の日本新で制し、笑顔の高木美帆=いずれもカルガリーで(共同)

写真

◆高木美、度肝を抜いた快勝

 10組中4組目で滑り、1分52秒06の好記録を出したレーンストラ(オランダ)の優勝が有力な雰囲気だった女子1500メートル。最終組で登場した高木美が、会場の度肝を抜いた。絶妙な力の配分で最後までスピードを保ち、ただ一人1分51秒台で滑って快勝すると、どよめきが起きる中で力強くガッツポーズを繰り出した。

 標高の高い高速リンクに適応した見事なレース運びだった。「無駄に力を使わなくてもスピードは出る」と余裕を持って滑りだし、力を入れるのは、加速するポイントであるカーブの頂点から出口にかけての部分だけに絞った。イメージ通りに脚を運び、300メートルから1周28秒台を2回そろえると、最後の1周も29秒台でまとめるお手本のようなラップタイムを刻んだ。23歳ながら代表はもう9季目。リンクの特性を踏まえた滑り方も熟練の域と言える。

 タイムを見て「やったあ」と思ったそうだが、次の瞬間に、1分50秒85の世界記録が目にとまった。「あと1秒かあ。あと何ができるだろう。もうひと越えしたい」。選手層の厚い中長距離で奮闘する日本のエースが、世界最速をいよいよ視界に入れた。 (共同)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報