東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > スポーツ > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

宮原4連覇 平昌へ 全日本フィギュア

フリーで逆転、4連覇に輝いた宮原知子=武蔵野の森総合スポーツプラザで

写真

 フィギュアスケートの平昌冬季五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権第3日は23日、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、代表2枠を争う女子はショートプログラム(SP)2位の宮原知子(関大)がフリーで逆転して合計220・39点で4連覇し、初の五輪代表に決まった。女子の4連覇は2006年〜09年の浅田真央以来となった。

 SP首位の17歳、坂本花織(シスメックス)が合計213・51点で2位。年齢制限で五輪に出られない15歳の紀平梨花(関大KFSC)がフリーで大技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2度決め、208・03点で3位と健闘した。樋口新葉(東京・日本橋女学館高)が206・96点で4位となった。

 三原舞依(シスメックス)は204・67点で5位、本郷理華(邦和スポーツランド)は197・62点で6位、本田真凜(大阪・関大高)は193・37点で7位だった。

 代表1枠のペアは須崎海羽、木原龍一組(木下ク)が合計160・71点で初制覇し、五輪出場に前進した。日本スケート連盟は24日の全種目終了後に代表を発表する。

 代表3枠の男子は24日のフリーに向け、SP首位の宇野昌磨(トヨタ自動車)や2位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)が調整した。

◆「重要な一歩、踏み出せた」

 鍛えあげた脚力が試される時だった。演技後半の3連続ジャンプは、最初の3回転ルッツの着氷でスピードが減少。得点源で危機に立たされた宮原だったが、「根性で踏ん張った」。残る二つのジャンプを何とかつなぎ、ヤマ場を乗り切った。

 割れんばかりの手拍子に乗って力強いステップを刻み、夫を気丈に待つ「蝶々夫人」を演じた。悲しい結末の物語を終えると、「本当にいい演技ができたので、ここでガッツポーズするしかない」。珍しく両腕を目いっぱい掲げた後、涙をぬぐった。

 「人生で重要な一歩を踏み出せた」。逆転の4連覇でつかんだ五輪切符。身長は公称151センチ。小さい時からパワーに欠け「最初は五輪選手になるなんて思わなかった」と浜田美栄コーチは涙ぐむ。

 トップ選手への原動力は猛練習だった。だがその反動から今年1月に股関節の疲労骨折を負った。先月の復帰戦まで長期のリハビリで、元に戻すことより、変えることを選んだ。食事量と睡眠を増やし、昨季まで30キロ台まで落ちがちだった体重は今季40キロ台を維持。気づくと身長は2センチ伸び、一段と演技に幅が出た。

 ふだんの歩き方も変えた。かかとで地面をしっかり踏み締めるようにしてお尻を使う。氷上で膝や股関節への負担を減らすためだったが、ジャンプ力は1年間で1・5センチ増。その成果がここ一番でのジャンプにつながった。

 「五輪への実感はわかないが、すごくわくわくしている」。引っ込み思案だった19歳が、胸を張って世界への扉を開けた。 (原田遼)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報