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【スポーツ】

宇野攻めて貫禄連覇 全日本フィギュア・男子フリー

男子フリーで連覇を達成した宇野昌磨=武蔵野の森総合スポーツプラザで

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 フィギュアスケートの平昌冬季五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権最終日は24日、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、3枠の代表を争う男子は、ショートプログラム(SP)で首位だった宇野昌磨(トヨタ自動車)がフリーでも186・47点の首位で、合計283・30点で2連覇を達成して五輪代表に決まった。

 日本スケート連盟は大会終了後に日本代表を発表。男子は宇野のほかに、全日本選手権2位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)と、2014年ソチ冬季五輪で金メダルを獲得し、今大会は右足首のけがで欠場した羽生結弦(ANA)が選ばれた。

 代表2枠の女子は、全日本選手権を4連覇して代表に決まっていた宮原知子(関大)に加え、2位だった17歳の坂本花織(シスメックス)を選出。それぞれ代表1枠のペアは須崎海羽(みう)、木原龍一組、アイスダンスは村元哉中(かな)、クリス・リード組(いずれも木下ク)が選ばれた。

 この日の男子フリーは、2位に合計267・15点だった田中、3位には258・41点だった無良崇人(洋菓子のヒロタ)が入った。アイスダンスは村元、リード組が合計166・45点で3連覇した。リードは姉のキャシーと組んで出場した大会も合わせ、通算10度目の日本一となった。

◆常識外のジャンプ 恐れず挑戦

 既成概念にはとらわれない。初の五輪が懸かった舞台にもかかわらず、宇野は極めて異例の種類となる2連続ジャンプに初めて挑んだ。

 他のジャンプも含めてミスが続き、演技直後は両手を合わせて観衆に謝罪のポーズ。「何度も期待を裏切って申し訳ない」。3戦連続で大台の300点を下回る得点に満足はないが、2連覇で五輪代表を射止めた。

 冒頭から大技4回転ループを含む三つのジャンプに成功。そして演技終盤に予定したのはダブルアクセル(2回転半)−4回転トーループの2連続ジャンプだった。助走を要する4回転を連続ジャンプの後半に跳ぶのは前代未聞。「体力が足りなくなり、失敗すると分かっていたが、構成を変えると逃げることになる」と思い切った。結局1度目の着氷後に踏み切りが合わず、4回転が2回転になったが、失敗にも意味があった。

 グランプリ(GP)ファイナルまでは4回転−2回転の連続トーループを跳んでいたが「4回転で回りすぎてしまう」と単発になってしまう悪癖が続いた。それなら、と逆転の発想で改善を図った。

 伊藤みどりさんや浅田真央さんら個性豊かな選手を輩出した山田満知子コーチの下で育った。宇野自身もトリプルアクセル(3回転半)より4回転を先に覚え、4回転フリップを世界で初めて成功させるなど、独自路線でトップ選手の道を切り開いてきた。

 今大会で見せつけた圧倒的な地力も、挑戦の日々で得たもの。

 五輪代表として立った氷上で「正直、今の気持ちは悔しい。五輪では次はないと思って頑張りたい」と誓った。この日の失敗もメダルへの道につながると信じている。 (原田遼)

 

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