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【スポーツ】

二刀流始まりの地 大谷万感の旅立ち

日本ハムの栗山監督からプレゼントされたメッセージ入りプレートを手にするエンゼルスの大谷翔平(左)

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 プロ野球日本ハムから米大リーグ、エンゼルスへの移籍が決まった大谷翔平(23)が25日、本拠地として5年間プレーした札幌ドームで記者会見を行った。集まった約1万3000人のファンに感謝の気持ちを伝えた上で「まだまだ道の途中」と日本と同様に投打の「二刀流」で挑むメジャーでの成長を誓った。

 5年間の歩みを見守り続けてくれたファンに向かって、大谷が感謝の思いを繰り返す。「これだけ応援してくれる人や支えてくれる人がいると実感するだけで、僕はアメリカでもっと強く成長できる気がする」

 米大リーグのエンゼルスに入団が決まってから約2週間。第二の故郷となった札幌で新しい希望に燃えた。

 無料公開された記者会見。いきなり英語で自己紹介を始め、会場の笑いを誘う。そして表情を引き締め直し、日本ハム時代を振り返る言葉を紡いだ。「野球だけに没頭できた。目指す方向に成長できた」

 過去にほとんど例のない投打の「二刀流」に入団当時は懐疑的な声も多かった。だがプロ2年目で結果を出す。大リーグのベーブ・ルース以来96年ぶりとされる同一シーズンの2桁勝利、2桁本塁打を達成。昨季は投手と指名打者の両方で史上初となるベストナインに選ばれてチームを日本一に導くなど、常識を打ち破ることで雑音を封じてきた。

 この日はエンゼルスの新背番号「17」のユニホームをまとい、マウンドから捕手役の栗山監督に1球限定で投げ込んだ。その恩師から「世界一の選手になると信じている」と記された投球プレートを贈られ、固い握手を交わした。

 二刀流に関しては「やり遂げた感じはない。まだまだ道の途中」と言う。5年前の同じ12月25日。入団会見の後に訪れた札幌ドームで投球とスイングを披露し、スタートを切った二刀流への挑戦。それは少年時代からあこがれ続けた夢の舞台でも続く。 (中川耕平)

◆5年間の二人三脚 栗山監督笑顔で幕

 感傷的になり、思わず涙を見せることだけは避けた。日本ハムの栗山監督は「そうならないように(気持ちを)整理して臨んだ」−。二人三脚で歩んだ5年間にピリオドを打ち、笑顔で大谷を送り出した。

 大谷には心配の連続だった。異例の投打の「二刀流」で、故障に細心の注意を払ってきた。監督室での2人の会話は体調面が多かったが、いつも「大丈夫です」と返された。「反応、表情、雰囲気でどう感じ取るかという5年間だった」と振り返った。

 公の場では常に大谷に対し、辛口だった。一層の飛躍を促すもので、大谷も「僕を守るためにやってくれている」と感謝した。今後も「嫌なことを言う係にならないといけない。いらっとすると思うけど、誰かがやらないと。使命だと思う」と宣言。自らの手を離れても“ご意見番”は続ける。

 この日は捕手役となり、大谷の球を受けた。その球は記念に監督室に飾るという。「(札幌で)いつか、あの球をまた投げてくれると信じている」と笑った。

 

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