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【スポーツ】

井上尚、完璧3回TKO 7度目防衛で次戦1階級上げ

井上尚弥−ボワイヨ 1回、左ストレートでヨアン・ボワイヨ(右)を攻める井上尚弥=横浜文化体育館で

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 ダブル世界戦が30日、横浜文化体育館で行われ、世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王者の井上尚弥(大橋)は左の強打がさえわたり、同級6位のヨアン・ボワイヨ(フランス)に3回TKOで圧勝し、7度目の防衛に成功した。戦績は15戦全勝(13KO)、ボワイヨは47戦41勝(26KO)5敗1無効試合。

 世界ボクシング評議会(WBC)ライトフライ級王者の拳四朗(BMB)は同級11位のヒルベルト・ペドロサ(パナマ)を4回TKOで退け、2度目の防衛に成功した。

 拳四朗は12戦全勝(6KO)、ペドロサは24戦18勝(8KO)4敗2分け。

     ◇

 軽量級とは思えない、異次元の試合だった。井上尚がパンチを放つたびに、会場は感嘆とどよめきで沸く。身長で6センチ、リーチで7センチ上回る相手に対し、1回に左フック、3回はボディーで3度、計4度のダウンを奪った。KO防衛は当たり前。試合後、ニコリともしなかった。

 「物足りなさと言ったら失礼になるんだけど…。ヒリヒリする試合をしたいと思っているんで。そういう意識もあって、こんなところで喜んでいるようでは先が見えない」

 この日の朝、起きると右目がものもらいで腫れ、通院してからリングに上がった。「ぼやけていた」と言うが、一切関係なし。相手との力量の差は「ファーストコンタクトで分かった」と明かし、「1ラウンドは様子見の予定だったんですけど、1ラウンドもいらなかったな」と続けた。1〜2階級下のスピードと2〜3階級上のパワーを兼ね備える。今の井上尚の力なら、どんな強い挑戦者と闘ってもミスマッチになるだろう。

 来年は1階級上のバンタム級へと歩を進める。所属ジムの大橋秀行会長は「今のウエートでは、まだ本来のパワーを出し切れていない。バンタムなら、スピードを落とさず、よりパワーを生かせる。尚弥の適正階級はスーパーバンタム級だと思うけど」と分析。階級を上げるごとに持ち味を発揮していくことになる。

 区切りの試合を圧巻のKOで終えた王者は、未来へ思いをはせる。「バンタム級なら(王者の)レベルが上がる。まずベルトをとって、どんどん統一戦をしていきたい」。米国でも「モンスター」の異名を持ち、海外での試合も増えるだろう。熱望するヒリヒリする試合へ。2018年はさらなる進化を示す年になりそうだ。 (森合正範)

<いのうえ・なおや> 神奈川・相模原青陵高時代にアマ7冠。2012年10月にプロデビュー。14年4月にプロ6戦目で世界ボクシング評議会(WBC)ライトフライ級王座獲得。同年12月に日本最速8戦目で2階級制覇。今年9月に米国で6度目の防衛に成功。右ボクサーファイター。24歳。神奈川県出身。

 

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