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【スポーツ】

葛西、史上最多8度目 高梨、ソチの雪辱誓う ジャンプ五輪代表発表

5日、オーストリア・ビショフスホーフェンでW杯予選に出場した葛西紀明=ゲッティ・共同

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 全日本スキー連盟は11日、平昌冬季五輪代表選手のうち11人を発表し、ジャンプの男子は冬季五輪史上単独最多8度目の出場となる45歳の葛西紀明(土屋ホーム)ら5人、女子は金メダルの期待がかかる高梨沙羅(クラレ)や伊藤有希(土屋ホーム)ら4人が選ばれた。 

 葛西は夏冬を合わせた五輪出場回数でも、スピードスケートで冬4度、自転車で夏3度の五輪に出た橋本聖子を上回り、日本勢単独最多となる。ジャンプ男子は葛西のほか、小林潤志郎(雪印メグミルク)陵侑(土屋ホーム)の兄弟が初代表となった。ジャンプの日本勢で五輪の同一大会に兄弟で代表となるのは初めて。4大会連続の伊東大貴(雪印メグミルク)、3大会連続の竹内択(北野建設)も選ばれた。女子は岩渕香里(北野建設)勢藤優花(北海道ハイテクAC)が初めて代表入りした。

 アルペンは男子回転で2006年トリノ大会7位の湯浅直樹(スポーツアルペンク)が2大会連続3度目の代表入り。距離女子は石田正子(JR北海道)が4大会連続で選ばれた。スキーの全代表は1月下旬に出そろう。

◆45歳「悔い残さぬ五輪に」

 男子は「レジェンド(伝説)」と称される45歳の葛西が8度目の代表に名を連ねた。「小さいころの夢は五輪に出ること。それがまさか8回も選ばれるとは。ここまで来たら切りよく10回目指したい」

 遠征中の欧州から所属先を通じて出した談話ではそうおどけながら、「五輪でベストパフォーマンスを出すことがどんなに難しいか分かっているつもり。メダル獲得を目指し、悔いの残らない五輪にしたい」と気を引き締めた。

 前回ソチ五輪ラージヒル銀メダリストは今季、ワールドカップ(W杯)では波に乗れない。個人第5戦で10位に入ったものの、その後は予選落ちも。百戦錬磨のベテランといえど「ポジション(重心の位置)を見つけるのに苦労している。それで焦ってしまう」と口にしたことがある。

 一方で、経験から分かるのは「一度うまく行けばポンといく」。同じく代表入りした今季好調の小林潤を好例にする。夏のグランプリで頭角を現した26歳は冬のW杯個人第1戦で初優勝すると、一桁順位を維持。葛西としても、13日から始まる得意のフライングヒルで弾みを付けたいところだろう。

 前回銅メダルだった団体戦も表彰台を狙う。4度目の五輪となる伊東が今季W杯で右肩を負傷したが、15日からジャンプ台での実戦練習を始める予定。葛西と小林潤を軸に、「日の丸飛行隊」の復活となるか。 

  (上條憲也)

W杯ジャンプ女子札幌大会を前に、記者会見で笑顔を見せる高梨沙羅(左)と伊藤有希=札幌市で

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◆苦戦続く高梨、伊藤 課題見据え「金」宣言

 緊張気味の高梨。その隣で時折にこやかにほほ笑む伊藤。平昌五輪代表に正式に決まって臨んだ記者会見で、日本ジャンプ女子の「二枚看板」はそれぞれの表情を浮かべながら、目標をあらためて金メダルと宣言した。

 同時に二人は慎重な姿勢ものぞかせた。「自分をより高められるよう、これからも練習に励む」と高梨。伊藤も「一層気を引き締めなければ」。今季は苦戦が続くからだ。

 昨季のワールドカップ(W杯)で個人総合1、2位だった二人は、海外勢に押されている。21歳のアルトハウス(ドイツ)と23歳のルンビ(ノルウェー)が個人4戦を終え表彰台の上位を独占。日本勢はまだ3位にしか入れていない。昨季W杯5勝の伊藤は自身の現状を「ジャンプがかみ合っていない」と明かす。助走路を飛び出す踏み切りのタイミングが合わない癖が顔をのぞかせる。高梨も、踏み切りの鋭さが影を潜めている。

 だからこそ二人は年末年始も問わず修正してきた。伊藤は昨年末に地元北海道下川町を訪ね、「ごまかしが利かない」という小さなジャンプ台で課題を見つめ直した。高梨は長野県白馬村のジャンプ台で本数を重ね、「大満足とはいかないが、納得いくところまではやれた」と自信につなげる。

 この日の高梨は、髪を以前より約20センチも短くした姿だった。昨年末に切ったという。その理由を「2017年に後悔したことや失敗したことをすべて置いた。2018年は勝負の年」と説明したのは、五輪にかける強い思いの表れ。高梨と伊藤は、4位と7位だったソチ五輪の試合後に「もう一度、オリンピックに出よう」と約束したという。あれから4年、いよいよ2度目の勝負の場を迎える。 

  (上條憲也)

 

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