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【スポーツ】

稀勢黒星 光は見えた 休場明け、力強さ取り戻す

貴景勝がとったりで稀勢の里(右)を破る

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◇大相撲初場所<初日>

 4場所連続休場からの再起を狙う2横綱は稀勢の里が新小結貴景勝に土俵際のとったりで敗れたが、鶴竜は平幕北勝富士を力強い攻めからの引き落としで退けた。2場所連続41度目の優勝を目指す横綱白鵬は小結阿武咲を突き落とした。

 大関陣は高安が嘉風を小手投げで下し、豪栄道は逸ノ城を押し出した。関脇は御嶽海が琴奨菊を寄り切り、玉鷲は千代大龍を押し出して白星スタートを切った。

   ◇

 もろかった先場所と内容はまるで違う。攻めを受け止めて前に出た。ただ結果にはつながらなかった。4場所連続休場からの復活を期す稀勢の里。白星に手をかけた土俵際で詰めを誤った。

 突き押しで貴景勝を追い込み、あと一押し。勝利目前で、伸ばした右腕を手繰られた。両足がそろってこらえ切れず、貴景勝とともに土俵の下へ。軍配は横綱に上がったが、勢いよく前に出ていた分、稀勢の里の左腕が先に落ちており、差し違えとなって、とったりで黒星を喫した。

 朝稽古の後、稀勢の里は今場所への意気込みを「毎日毎日、しっかり集中して」と口にした。最後まで集中を途切れさせてはいけない。頭では分かっていても、けがで休場を続けてきた影響からは逃れられない。土壇場の勝負勘が鈍っていた。

 それでも、館内で見届けた横綱審議委員会の北村正任委員長は「先場所と比べると力が戻っていると思わせる相撲だった」と責めるよりも期待をかけた。同じ貴景勝を相手に、先場所は突き押しになすすべなく一方的に敗れたが、この日は復調への光明を感じさせた。

 突きにひるまず真っ向から渡り合った。一度は土俵際に詰まったが、左のおっつけで貴景勝を横向きに。窮地を脱するにとどまらず、一発で形勢を逆転させた。場所前に稽古の番数を増やして鍛えた下半身の粘りに、持ち前の強烈な左。力強さは確かに戻りつつある。

 稀勢の里は「また明日しっかりやります」と視線を前に向けた。勝負勘を取り戻すには実戦を重ねるしかない。毎日の土俵が、ファンが待ち望む稀勢の里らしさを取り戻す道につながっている。 (海老名徳馬)

 

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