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【スポーツ】

堅実、充実 御嶽海5連勝

御嶽海(左)が押し出しで玉鷲を破る

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◇大相撲初場所<5日目>

 横綱稀勢の里は平幕嘉風に押し倒され、3日連続金星配給で4敗目を喫した。同一横綱が2場所続けて3日連続で金星を配給したのは、1930年10月場所と31年春場所の宮城山以来2人目。嘉風の金星は2日連続で安美錦に並ぶ現役最多の8個目。

 横綱鶴竜は千代大龍を寄り切って全勝を守った。横綱白鵬は両足親指負傷で休場。2大関は豪栄道が栃ノ心に寄り切られ、高安は北勝富士を押し出し、ともに4勝1敗となった。勝ちっ放しは鶴竜、関脇御嶽海、平幕の栃ノ心、朝乃山の4人。

     ◇

 白鵬が休場し、稀勢の里の星が伸びない。上位陣が崩れる中で、関脇の御嶽海が持ち前の押し相撲を貫いて初日から5連勝とした。「良かったと思う。しっかり前に出ることができた」。相撲と同じように真っすぐな言葉に、心身の充実ぶりがにじみ出た。

 同じ関脇、同じ押し相撲の玉鷲との一番。ここ2場所続けて負けていた相手を、立ち合いから圧倒した。頭から当たって押し込む。突っ張り合いで主導権を譲らず、最後は中に入り、押し出した。

 幕内での初日から5連勝は初めて。土俵下で取組を見守った師匠の出羽海審判長(元幕内小城ノ花)は「圧力のある玉鷲を逆に押せていた。今場所は立ち合いの速さ、踏み込みがいい。押された相撲が一つも無い」と率直にほめた。

 先場所前に左足親指の付け根を痛めた。不安を抱えながらも9勝を挙げたのは、地力が上がってきた証し。今場所はそのけがが癒え、気持ちにも余裕が生まれている。

 相撲自体は「一緒のことをしているだけ」だが、相手力士が「見えている」という。

 横綱鶴竜らとともに序盤戦を無敗で乗り切った。星を伸ばして優勝争いにも名を連ねれば、3場所連続で勝ち越している安定感のある関脇から、大関候補へと躍り出る場所となる。

 「まだまだじゃないですか。これからも上げていかないと」と落ち着いている一方で、残りの10日間が楽しみかと問われると「そういう感じですね」。並べる白星の分だけ、上の地位を狙う自覚と自信が増していく。 (海老名徳馬)

4敗目を喫し無言の稀勢の里

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◆稀勢1勝4敗 横綱65年ぶり

 悪い流れを断ち切ることはできなかった。観客の声援は3日連続で悲鳴に変わった。平幕相手に3連敗を喫し1勝4敗となった稀勢の里。取組後はひと言も発せず国技館を後にした。この日の朝稽古後、「やると決めたからには最後までやり抜く」と皆勤への強い意欲をのぞかせたが、復調の兆しは全く見えない。

 低い立ち合いで相手に圧力をかけ、引き技にも耐えた。小回りの利く相手を早く捕まえようと焦ったのか、簡単に懐に入られ、もろ差しを許したことがいけなかった。なりふり構わず両腕を抱えるようにして前に出た。だが、腰が高いところをつけ込まれ、逆転されて万事休す。押し倒されて土俵下まで転落した。

 横綱が5日目まで出場して1勝4敗の低調な成績で終えるのは、年6場所制になった1958年以降では初めて。それ以前では53年春場所の千代ノ山までさかのぼり、65年ぶりという不名誉な成績だ。

 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は「一人で戦っているわけじゃない。でも、一人で背負い込んでいる。自信を持ってやるのが一番大事」と指摘する。だが土俵上の所作を見ても支度部屋での表情からも、横綱から力強さは伝わらず、崖っぷちの状態は続く。 (禰宜田功)

 

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