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【スポーツ】

稀勢の里、5場所連続休場 進退かかる「次」

初場所5日目、嘉風に押し倒しで敗れた稀勢の里(手前)=18日

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◇大相撲初場所<6日目>

 一人横綱となった鶴竜は平幕琴奨菊を粘り強い攻めから寄り切り、6連勝とした。関脇御嶽海も平幕北勝富士を押し出して6戦全勝。横綱稀勢の里は左大胸筋などの負傷で休場した。

 両大関はともに黒星で2敗目。豪栄道は平幕嘉風にはたき込まれて連敗を喫し、高安も小結阿武咲にはたき込まれた。関脇玉鷲は4敗となった。

 勝ちっ放しは鶴竜、御嶽海と平幕の栃ノ心、朝乃山。1敗は松鳳山、大栄翔の平幕2人。

   ◇

 西横綱稀勢の里(31)=茨城県出身、田子ノ浦部屋=が初場所6日目の19日、左大胸筋などの負傷で休場した。序盤戦を1勝4敗と不振を極め、横綱在位6場所で5場所連続の休場。来場所以降、進退問題に直面する苦境に立たされた。

 稀勢の里は昨年5月の夏場所以降、左大胸筋以外にも左足首、腰とけがが続発している。中途半端なコンディションで出場しては休場するパターンが目立ち、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「体を治して出てこないと駄目だということ。自信を持って出るというところまでね」と、回復を最優先させて次に出場する場所を決めるべきだとの認識を示した。

 千秋楽翌日の29日に協会の諮問機関、横綱審議委員会が定例会合を開く。北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は19日、稀勢の里について「本場所後に委員の皆さんの意見を聞いてからお話ししたい」との談話を発表するにとどめた。

◆稀勢復活の道はあるのか 「下半身」鍛え直すとき

 稀勢の里に復活の道は残されているのか。横綱6場所目で途中休場は2場所連続の4場所となった。なぜ万全でないのに強行出場を繰り返すのか。本人は「本場所の土俵でしか得られない感覚がある」としているが、ある程度、復活の手応えがないと得られるものも感じ取れないだろう。

 今回は古傷の大胸筋痛を悪化させ、名古屋場所や九州場所の途中休場と状況は異なる。名古屋は左足首、九州は左足首に腰も痛め、その後、稀勢の里の相撲を支える強靱(きょうじん)な足腰の強化ができない状態が続いていた。

 まだ記憶に新しい。横綱昇進を決めた昨年初場所の千秋楽。白鵬の渾身(こんしん)の寄り身を土俵際で腰を落として残し、すくい投げで逆転した。続く春場所千秋楽で上半身を痛めながら本割、決定戦で照ノ富士を下したのも、下半身の強さにぶれがなかったからだ。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「下半身の重さ」を稀勢の里の強さの一つに挙げ、いまの不振を「その重さがない」としている。5日目の嘉風戦に象徴されるように、腰が高く、左右に振られると下半身がついていけずに崩されることが、いまは少なくない。

 得意の左おっつけなどの攻めは、前に出る足の運びがあってこそ強烈となる。いまこそ下半身の強化に力を注ぐべきだ。春場所まで1カ月半しかない。今回の失敗を糧に期限を設けず、じっくりと納得いくまで鍛え直すことで、復活の道を探るしかない。進退を意識するのはその後でいいだろう。 (安田栄治)

 

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