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【スポーツ】

驚異の14歳・張本 最年少V 全日本卓球シングルス

男子シングルス決勝で優勝を果たし、父親の張本宇コーチに抱きつく張本智和(左)=東京体育館で

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 卓球の全日本選手権最終日は21日、東京体育館で行われ、シングルスの男子決勝で14歳の張本智和(エリートアカデミー)が10度目の頂点を狙った水谷隼(木下グループ)を4−2で破り、男女を通じて史上最年少で日本一に輝いた。

 準決勝で森薗政崇(明大)にストレート勝ちした張本は、決勝でも序盤から主導権を握り、最後は粘る相手を強打で振り切った。男子は水谷の17歳、女子は平野美宇(エリートアカデミー)の16歳の最年少優勝記録を塗り替えた。

 女子は決勝で17歳の伊藤美誠(スターツ)が前回覇者で同学年の平野を4−1で破って初優勝。ダブルスの女子と混合を合わせ、男女を通じて史上4人目の3冠を最年少で達成した。

 準決勝で伊藤は石川佳純(全農)を4−1で下し、平野は永尾尭子(アスモ)に4−3で競り勝った。

◆王者水谷を破る

 10年以上続いた「水谷時代」が動いた。しかも、意外と思えるほど、あっさりと。14歳の張本の完勝だった。「今まで卓球をやってきた中で一番最高だった。これまで一、二を争うくらい、いいプレーができたと思う」

 キーポイントは第1ゲームだった。張本はテンポが速く、常に先手を取る。得意のバックハンドは威力があり、厳しいコースを突いた。水谷は返すので精いっぱいだ。次第に互いの力量が分かる。張本は「これでいける」と勢いに乗り、水谷は「プレーが縮こまっていった」と萎縮した。

 張本の3−1で迎えた第5ゲーム。水谷はサーブを変え、リズムを崩して、ゲームを奪った。これで流れが移ったかに見えた。しかし、張本は休憩中に気持ちを立て直す。「自分のプレーをすれば勝てる。大丈夫」。中学2年生とは思えない強いメンタル。焦らず、慌てず。第6ゲームは3−3から6ポイント連取し、勝負を決めた。

 初対決となった昨年の世界選手権に続く連勝。「今回は実力で勝った。相手が水谷さんだから力を出せた」と偉大な先輩に敬意を表した。対する水谷は「中国選手と同じレベル」とさばさばした表情。「あれが出来過ぎでなく、100%の力だとしたら、僕は何回やっても勝てない。張本が来る前に優勝しといてよかった」と笑うしかなかった。

 圧倒的な力の差を見せ、日本一に駆け上がった。「自分の時代にしたい。今から10年後でも24、25歳。2桁(優勝)ぐらいは狙いたい」。決して大口ではない。その表情には自信がみなぎる。張本時代はしばらく続くだろう。 (森合正範)

 

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