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【スポーツ】

栃ノ心、逆転単独トップ

栃ノ心(右)が寄り切りで玉鷲を破る

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◇大相撲初場所<12日目>

 横綱鶴竜が遠藤に押し出されて連敗を喫し、1敗を守った平幕栃ノ心が単独トップに立った。栃ノ心は関脇玉鷲を寄り切った。12日目終了時点で平幕が単独トップなのは2004年夏場所の北勝力以来。遠藤は4個目の金星で7勝目を挙げた。玉鷲は負け越し。

 大関対決は高安が豪栄道を突き出して9勝目。豪栄道は6勝6敗となった。関脇御嶽海は平幕隠岐の海に突き出され、7連勝から5連敗。小結貴景勝は負け越した。

 1敗の栃ノ心を鶴竜が1差で追い、3敗で高安が続く。十両は琴恵光が3敗で単独トップ。

◆我慢し前進 自らの歩み描いた一番

 のど輪で上体を起こされた。左から突かれてバランスを崩しかけた。攻め込まれかけるたびに栃ノ心は耐えて反撃した。「立ち合いで止めて、気付いたら中に入っていた」。覚えているのはうまくいったところだけ。玉鷲の攻めを我慢した末に、1敗を守る白星を手にした。

 最初の立ち合いは呼吸が合わず、2度目は突っかけた。「何か焦っていた感じ」と冷静に振り返る余裕があった。狙った右差しが阻まれても動じない。前日に鶴竜を破った玉鷲の突っ張りをしのぎ、最後はもろ差しから寄り切った。

 師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)が評していわく「顔は外国人、心は日本人。魚も日本人よりきれいに食べる」。2013年の名古屋場所で右膝を大けがした。幕下まで番付を落として引退も考えたが、3年かけて関脇になった。「けがをしなければ分からなかったことがある」と栃ノ心。耐え忍べば前に進める。歩んできた道のりをなぞるような相撲で1敗を守った。

 かつては相撲界でも名うての酒豪として知られた。ここ1、2年ほどは、場所中は飲んでもビール1杯程度という。「膝が痛くなるから」。けがを乗り越えた今、全てを相撲にかけている。

 前日に春日野部屋の元力士の傷害事件が発覚したばかり。「残りは大事な3日間なので、そういうのは考えたくない」と気に留めなかった。控えに残り、結びの一番で鶴竜が目の前で敗れて単独トップに立ったが「明日もあるから。一日一日気合を入れて相撲を取りたい」。既に三役以上との対戦を終え、残りは平幕。初めての賜杯へ。自分の相撲に徹する栃ノ心に追い風が吹き始めている。 (海老名徳馬)

 

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