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【スポーツ】

関根3位、初挑戦で開花 名古屋ウィメンズマラソン

日本勢トップの3位でゴールする関根花観=名古屋市東区のナゴヤドームで

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 2020年東京五輪のマラソン代表選考会、グランドチャンピオンシップ(GC)出場を懸けた「名古屋ウィメンズマラソン」(日本陸上競技連盟、中日新聞社主催)は11日、ナゴヤドーム発着で行われ、リオデジャネイロ五輪1万メートル代表で初マラソンの関根花観(はなみ=日本郵政グループ)が2時間23分7秒で日本勢最高の3位となった。メスケレム・アセファ(エチオピア)が2時間21分45秒で初優勝した。岩出玲亜(ドーム)が2時間26分28秒で4位、野上恵子(十八銀行)が2時間26分33秒で5位となった。日本勢上位3人が規定を満たし、GC出場権を得た。

 清田真央(スズキ浜松AC)は9位、前田彩里(ダイハツ)は15位だった。(スタート時晴れ、気温8・3度、湿度48%、東北東の風0・3メートル)

◆被災地生活 力に変えて

 被災地から愛知に練習環境を求めた関根が、震災7年となる日に輝いた。「被災地での生活。愛知での日々。そういう経験が今の自分につながっている」

 震災は東京から進学先の宮城・仙台育英高への入寮を1週間後に控えた日に起きた。1カ月遅れで宮城へ。転入届を出そうと寮がある多賀城市役所を訪れると、窓口は転出届を出す人であふれていた。

 「がれきの山の町に娘を置いてくる。つらかった」と母の美咲さん(54)は思い返す。被災地で待っていたのは温かい心。津波で家族を失ったクラスメートもいたが、見知らぬ土地での生活を思いやって親切に接してくれた。

 しかし津波に襲われ、運動場には仮設住宅が立った被災地では、練習はままならなかった。1年生が終わる2012年3月、愛知・豊川高へ集団転校。再び知らない土地へ。そこでも、この日勝負を繰り広げた1学年上の岩出ら仲間が温かく迎えてくれた。

 中学時代は無名。高校時代を過ごした宮城、愛知で芽が出て、シドニー五輪金メダリスト高橋尚子らを指導した高橋昌彦監督の目に留まった。

 初マラソンを「何度も心が折れそうになったが奮い立たすことができた」と振り返った関根。苦難と戦う仲間と過ごした時間が、硬い芯を形作ってくれた。 (多園尚樹)

 

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