東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > スポーツ > 紙面から > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

怪力全開、鶴竜を止めた 先場所V 栃ノ心勝ち越し

栃ノ心(右)が寄り切りで鶴竜を破り、勝ち越しを決める。鶴竜の連勝は「11」でストップした

写真

◇大相撲春場所<12日目>

 横綱鶴竜は関脇栃ノ心に寄り切られ、初黒星を喫した。平幕魁聖が遠藤に引き落とされて2敗に後退したため、鶴竜の単独首位は変わらなかった。先場所優勝の栃ノ心は勝ち越し。

 大関陣は高安が千代丸に突き落とされ、痛い3敗目となった。豪栄道は小結逸ノ城を寄り切って9勝目。逸ノ城は4敗目。関脇御嶽海は7敗と後がなくなった。

 1敗の鶴竜を追う2敗は魁聖だけで、3敗に高安、豪栄道、平幕の大翔丸、勢の4人。十両は佐田の海ら3人が3敗で首位に並んだ。

    ◇

 優勝を争う力士が相次いで敗れた。「荒れる春場所」らしい嵐のようだった12日目の土俵。栃ノ心の怪力が最後に突風を吹かせた。全勝の鶴竜とがっぷり四つに組み合った結びの一番。横綱を力でねじ伏せた。

 過去の対戦は1勝21敗。優勝した初場所も唯一の黒星を喫した。いいようにやられてきた分、教訓は身に染みている。「前みつを取られて上半身が起きて下がっていた。起きても前に出ようと」

 山ほどある苦い記憶と同じように前みつを許したが、攻められる前に攻めた。右をねじ込み、頼みの左上手をつかむ。「取れたからね。離さないと思った」。強烈な引きつけで、これまでとは反対に横綱の上半身を起こして寄り切った。

 テレビのインタビューを終えて戻った支度部屋で、まだ荒い息をついていた。渾身(こんしん)の力を込めた相撲。風呂から上がると「昨日は残念だったから」と漏らした。高安との一番は土俵際でもつれたが、その前に右足のかかとが蛇の目を踏んだと判定された。

 「落ち込んだけど、落ち込んでもしょうがない。黒が白にはならない」。2日前の豪栄道戦は立ち合いで変化されて負けた。2日続けて残っていたやりきれなさを、苦手の鶴竜戦で拭い去った。

 既に4敗を喫しているが、八角理事長(元横綱北勝海)は横綱相手の白星を「栃ノ心にも大きい」と評した。2桁の勝ち星を挙げれば、大関昇進への足固めとなる。

 これまで三役では9場所で一度しか勝ち越していなかった。「そのときは10番勝った。あと3日だね」。2桁勝利と大関とりは意識の中にある。連続優勝の可能性はほとんどないとはいえ、変わらず今場所の主役の一人だ。 (海老名徳馬)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報