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【スポーツ】

樋口、自ら信じ銀 フィギュア世界選手権

女子フリーの演技を終え、両手でガッツポーズする樋口新葉。銀メダルを獲得した=ミラノで(共同)

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 【ミラノ=共同】世界選手権第3日は23日、当地で行われ、女子で平昌冬季五輪出場を逃した17歳の樋口新葉(わかば)(東京・日本橋女学館高)がショートプログラム(SP)8位から挽回してフリー2位の145・01点をマークし、合計210・90点で銀メダルを獲得した。五輪4位の宮原知子(さとこ)(関大)がSP、フリーともに3位の210・08点で銅メダルを手にした。

 日本女子のダブル表彰台は安藤美姫が初優勝し、浅田真央が2位に入った2007年大会以来11年ぶり。

 五輪銅メダルのケイトリン・オズモンド(カナダ)がSP4位からフリー1位で逆転し、合計223・23点で初制覇。SP首位のカロリナ・コストナー(イタリア)は208・88点で4位、五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(ロシア)は207・72点で5位だった。

 2連覇中だった五輪銀メダルのエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)は右足痛で欠場した。

◆五輪逃し雪辱の戦い

 感情が爆発した。終盤のステップの直前、樋口は「ワー」と雄たけびを上げた。「最後の最後まで出し切る」。平昌冬季五輪を逃した悔しさをぶつけるように力強く氷盤に弧を描いた。演技を終えると、競技人生で「一度もない」といううれし涙が流れてきた。

 SP8位だったこともあり、無欲で臨んだ。緊張のあった冒頭の3回転サルコーを決めると、「練習でやってきたことを出そう」と自らを信じた。SPで回転不足をとられた2連続3回転などジャンプを次々と決めた。最終グループの6人全員がミスを重ねる大波乱の一夜で七つのジャンプ全てをそろえた。

 今季はグランプリ(GP)シリーズで日本勢で唯一、2戦連続で表彰台に立ち、五輪代表争いをリードした。だが最終選考会となった全日本選手権でまさかの4位に沈み、夢舞台への切符を手放した。大会後、けがの治療も兼ねて2週間静養。スケートを離れて自宅でのんびりと過ごしたが、「つまらない」と心にとげが刺さったままだった。

 今季前半の成績が認められて代表に選ばれた世界選手権で本来の自分を取り戻した。日本勢3大会ぶりのメダルに「予想外だった。シニア2季目で銀メダルが取れたことと、来季につながったこと、3枠を取れたことが本当にうれしい」と17歳の興奮は冷めやらない。

 「ここで終わりじゃない」とも。北京五輪まであと4年、雪辱の戦いはまだ始まったばかりだ。 (原田遼)

◆宮原、3位にびっくり

 ジャンプでミスが続いた宮原は演技終了後、一度はメダルをあきらめた。ところが、後に滑ったSP1位のコストナーと、同2位のザギトワが大失速。「まさかの3位でびっくり。メダルと聞いて(関係者に)3回くらい聞き直した」と大きな目を丸くさせた。

 冒頭の2連続3回転ジャンプは勢いが足りずに回転不足。終盤の3回転サルコーでは大きく転倒した。それでも集中力を最後まで保ち、自己ベストの72・52点を稼いだ演技点でカバー。地力の高さを証明した。

 日本のエースは3大会ぶりのメダルに「いい経験ができた」とさらなる飛躍へ意欲を見せた。

 

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