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【スポーツ】

村田完勝、8回TKO 難関の初防衛戦クリア

8回、村田諒太(右)の左ストレートがエヌマエーレ・ブランダムラの顔面を捉える=横浜アリーナで

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 ダブル世界戦が15日、横浜アリーナで行われ、2012年ロンドン五輪金メダリストで世界ボクシング協会(WBA)ミドル級王者の村田諒太(帝拳)が同級6位のエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)に8回2分56秒でTKO勝ちし、初防衛を果たした。日本人選手のミドル級世界王座防衛は初めて。鋭い左ジャブなどで序盤から重圧をかけ、優位に進めた。

 世界ボクシング評議会(WBC)フライ級では体重超過で王座剥奪となった比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)が同級2位のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)に9回1分14秒TKOで敗れた。プロ初黒星で16試合連続KO勝利の日本新記録はならなかった。ロサレスが新王者となった。

 戦績は32歳の村田が15戦14勝(11KO)1敗、38歳のブランダムラは30戦27勝(5KO)3敗。

 23歳のロサレスは30戦27勝(18KO)3敗、22歳の比嘉は16戦15勝(15KO)1敗。

◆「倒したい」邪念抑え

 力の差は歴然だった。序盤から圧倒し、散々、右ストレートで痛めつけて迎えた8回。村田はこれまでと違う軌道の右フックで仕留めた。「皆さんも『はよ、いけよ』と思っただろうし、僕もいきたいと思っていた。もし、倒せなかったら『村田、たいしたことないな』となる。まあ、初防衛戦なので及第点かな」。ミドル級の日本人世界王者として初めて防衛に成功した。

 1回からガードを固めて前に出て、相手にロープを背負わせた。そこからジャブを放つが、得意の右ストレートは当たらない。体が開き、少し遅れて右が出てしまう。「打つタイミング、フォームを変えて、5回から当たるようになった」。試合中でも微調整できる修正能力の高さが村田の強み。最後の右は角度がついた極上の一発だった。

 しばしば、初防衛戦は王座奪取より難しいとされる。村田はその正体を「邪念」と言う。チャンピオンらしく圧倒したい。倒して勝ちたい。その気持ちが強くなり、おのずと体に力が入ってしまう。「焦らず、倒したい欲を抑える」。自らに言い聞かせ、冷静にKOへと結び付けた。

 王者としての第一関門を突破し、将来的に対戦したい相手として3団体王者のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の名を挙げる。「今は僕じゃなくて、ゴロフキンがリアルなチャンピオンだと思う。一番を目指したい」

 秋には米ラスベガスでロンドン五輪決勝の再戦、エスキバ・ファルカン(ブラジル)と対戦する計画もある。強豪ひしめくミドル級。王者の真価を問われるのはこれからになるだろう。 (森合正範)

<村田諒太(むらた・りょうた)> 南京都高(現京都広学館高)から東洋大進学。東洋大職員だった12年ロンドン五輪男子ミドル級で金メダル。13年8月にプロデビュー。昨年10月にアッサン・エンダム(フランス)との再戦でTKO勝ちし、日本人2人目の同級世界王座に就いた。右ストレートが武器のボクサーファイター。32歳。奈良県出身。

 

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