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【スポーツ】

世界基準へ ユウキの決断 川内、プロ転向表明

 16日のボストン・マラソンで日本勢31年ぶりの優勝を果たした川内優輝(埼玉県庁)が19日、来春からプロとして走る意向を表明した。働きながら国内外のレースに出続ける異色の「公務員ランナー」は世界のトップを目指し、新たな環境を求める決意を固めた。

 独立独歩の「公務員ランナー」として名をはせた川内が、その異名と決別することになった。プロとなって競技に専念し、「世界の強豪を相手に戦っていきたい」。背中を押したのは、飽くなき情熱と純粋な向上心だった。

 ボストン・マラソンを制したとはいえ、世界に追いついたわけではない。昨夏の世界選手権の覇者ジョフリー・キルイ(ケニア)らアフリカ勢は、厳しい風雨で精彩を欠いた。「天候に恵まれた。タイム勝負だとスピードが足りない」。課題は理解している。

 国内でも若いライバルが先を行く。2月の東京マラソンでは26歳の設楽悠太(ホンダ)が、2時間6分11秒の日本記録を樹立。自身は5年も2時間8分14秒の自己記録を更新できていない。「ずっと公務員をやって現状維持でいいのか」。足踏み状態を打破すべく、仕事を辞めて競技だけに没頭する必要があった。

 ただ、実業団に属さず仕事と競技を両立する形を示せた自負はある。毎週末のようにレースに出る独自の調整を貫き、月1回ペースのフルマラソンで結果を残してきた。

 3月には、2時間20分以内の完走数でギネス世界記録に認定されたばかり。「両立できることは証明できた。その証拠に公務員ランナーは最近増えている」。プロになっても流儀を変えるつもりはない。 (佐藤航)

◆ギネス 2時間20分切り78回 

<かわうち・ゆうき> 埼玉・春日部東高から学習院大へ進み、箱根駅伝に関東学連選抜で2度出場。マラソンでは11年東京で初めて2時間10分を切る2時間8分37秒で3位に入り、13年ソウル国際で自己最高の2時間8分14秒で4位。14年仁川(インチョン)アジア大会で銅メダルに輝いた。世界選手権は3度出場し昨年の9位が最高。今年3月には2時間20分を切った回数として当時の78回がギネス世界記録に認定された。埼玉県庁。175センチ、62キロ。31歳。東京都出身。

 

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