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【スポーツ】

尾川、資格停止6カ月 薬物陽性 王座奪取の試合無効

浜田剛史代表(中央)と頭を下げる尾川堅一。6カ月の資格停止処分を科され、世界王座獲得も無効になる見込み=東京都新宿区の帝拳ジムで

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 帝拳ジムは19日、昨年12月9日の国際ボクシング連盟(IBF)スーパーフェザー級王座決定戦の後に薬物違反が発覚した尾川堅一が開催地米ネバダ州のコミッションに試合日から6カ月の資格停止処分を科されたと発表した。試合は無効試合となった。

 日本ボクシングコミッション(JBC)によると、日本選手が世界戦に関わるドーピング検査で処分を受けたのは初めて。無効試合となったことで、世界王座獲得も無効になる見込み。ファイトマネーは一部没収となった。

 JBCの処分について関係者は「そこ(米コミッション)の決定がベースになる」と同程度になる見解を示した。

 尾川は東京都内で記者会見し「プロ選手としての自覚が足りず、申し訳ありませんでした。許してもらえるなら、もう一度リングに立ちたい」と頭を下げた。

 帝拳ジムによると、試合4日前の検査で筋肉増強効果があるテストステロンが検出された。尾川は意図的摂取を否定。摂取経路は調査で判明しなかった。昨年7月の抜き打ち検査や試合直後の検査はともに陰性で、調査に全面協力したことから処分は軽減されたという。

 30歳の尾川は愛知県出身。2010年4月にプロデビューした。

◆日本選手の不祥事連発 管理不足を露呈

 日本プロボクシング界で未曽有の不祥事が続いている。体重超過で比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)が世界王座を剥奪され、今回は日本選手で例のない世界戦関連のドーピング検査陽性反応での資格停止処分。トップアスリートにあるまじき管理不足や意識の低さが原因だ。

 試合4日前に行われたホテルの自室での検査以外で薬物使用は認められなかった。とはいえ、アトピー性皮膚炎の治療薬としてステロイド剤を含む塗り薬を常用していた認識の甘さ、事前提出する治療目的の薬物リストに記載し忘れる不手際もあった。日本選手36年ぶりの本場米国で世界王座獲得という快挙が無に帰すのは残念でならない。

 減量失敗も含め、よく分からないが大丈夫、できるはず、という甘い覚悟でファンの信頼を裏切った。尾川が所属する帝拳ジムでは禁止薬物の啓発や、摂取した飲食物と薬品の提出をプロ選手に義務づけて再発防止を図る。ただ、口に入れるもの全てを管理することは困難。選手の自助努力にゆだねられることは変わらない。

 

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