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【スポーツ】

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東京六大学水泳春季対抗戦に出場した渡辺一平=15日、埼玉県新座市で

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◆競泳・渡辺、求めるは勝負強さ 世界記録の実力 大舞台で証明へ

 男子200メートル平泳ぎの世界記録を持つ渡辺一平(早大)が、復調を目指して必死になっている。昨冬に右足首をねんざし、現在は左膝の痛みと格闘中。期せずして直面した自らの体と向き合う機会は、足踏みが続いている自己ベスト更新の糧になりそうだ。 (磯部旭弘)

 埼玉県内で15日に行われた東京六大学水泳春季対抗戦。「筋肉がうまく使えていない部分がある」と渡辺は言った。体のケアやコンディショニングの重要性について、自らに言い聞かせるようだった。

 思いがけないアクシデントに見舞われたのは昨年12月。何にでも熱中する気質があだとなり、授業中のバレーボールで右足首をねんざした。回復した後の強化の過程で、今度は左膝が痛むようになった。代表選考会を兼ねて今月上旬に行われた日本選手権に向け、急ピッチで仕上げた。約7カ月ぶりの長水路(50メートル)レースだっただけに「どこまでできるか」と吐露する一幕もあったが、200メートル平泳ぎで2位に滑り込み、何とか代表入りを決めた。

 故障経験がほぼなかった競技生活。選手権後に左膝を検査したところ、膝の皿が正常な位置からずれることで痛みが生じることが判明。入念に脚をほぐし、太ももの内側の筋肉を鍛えれば改善に向かうことも分かった。推進力を生む重要な部位だけに「この時期にしっかりと見つめ直したい」と決意した。

 昨年1月、都選手権の200メートル平泳ぎで2分6秒67の世界記録を打ち立てた。期待された昨夏の世界選手権は日本勢2番手の銅メダル。周囲の注目度も高まってきたからこそ、「大事なところで勝てていない」と自己評価が厳しい。五輪の中間年となる今夏はアジア大会とパンパシフィック選手権が開かれる。「こいつは(主要大会で)外さないなって思われる選手になりたい」。けがを乗り越え、万全な状態に仕上げた先に勝負強さを証明する場が待っている。

早くもチームに解け込み、練習で笑顔を見せる黒後=東京都北区で

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◆バレーボール・黒後、目指すは新エース 期待の19歳 来月代表デビュー

 女子で、2020年東京五輪での活躍が期待される19歳が、シニアの国際大会にデビューする。プレミアリーグの東レで活躍し、リーグの最優秀新人賞を獲得した黒後(くろご)愛が、5月開幕の新設大会「ネーションズリーグ」に出場する日本代表に選ばれた。「シニアで初めての国際大会。いろんなことに挑戦して、たくさんのことを吸収できるようにしたい」と意気込み、世界のトップとの戦いを心待ちにしている。 (平松功嗣)

 17日に行われた日本代表の記者会見では、2季目を迎えた中田久美監督が「2週間くらい一緒に練習したけど、パワーが(他の選手とは)ちょっと違う」と評価。黒後自身も「ブロックをうまくかわしたり、軟打とかフェイントとかは苦手だけど、誰に対しても前向きにぶつかっていく姿は、誰にも負けたくない」とうなずく。若さあふれるプレーが持ち味だ。

 栃木県出身。身長180センチ、スパイクの最高到達点は306センチに達する。昨年は、1月の全日本高校選手権で名門の下北沢成徳(東京)を連覇に導いた後、東レに加入。夏の世界ジュニア女子選手権(メキシコ)では日本代表の中心選手として活躍し、銅メダル獲得に貢献した。

 物おじしない明るいキャラクター。初めて本格的に参加している代表の練習でもすでにチームに解け込んでいて、体育館では若々しい笑顔を振りまきながら、トレーニングに励んでいる。

 指導を受けたことがない選手からは「怖いイメージ」を抱かれがちな中田監督については、「バレー以外の話も自然とできる。久美さんは話しやすい存在で、いろんなことを相談できる」とあっけらかんと笑う。指揮官も「(環境など)なにか不安なことはあるかって聞いたら、『ブロックが二枚ついた時が不安です』って」とエピソードを明かし、「頼もしいなと思う」と期待を寄せる。

 同じサイドのポジションには、プレミアリーグの最高殊勲選手賞に輝いた石井優希(久光製薬)や、2歳年上の古賀紗理那(NEC)ら有力選手がそろう。その中で、若手など新戦力の積極起用が見込まれるネーションズリーグでアピールできれば、夏のアジア大会(ジャカルタ)や、秋の世界選手権(横浜など)で日の丸を背負う道も開ける。

 そしてその道は、2020年の大舞台にもつながる。「東京五輪で(代表に)選出してもらうためにも、今は目の前にあることを全力でやりたい」。表情はあどけないが、言葉には力を込めて、これから迎える厳しい代表争いを見据えた。

 

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