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【スポーツ】

生活の中にラグビーを ワールドカップ日本大会まで500日

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 来年9月に開幕する「ラグビーワールドカップ2019日本大会」まで、8日であと500日となった。大型連休中には、試合の開催地で500日前イベントが行われるなど、大会機運の盛り上げにも関係者は力を入れる。アジア初の楕円(だえん)球の祭典へ向けた動きが本格化する中、「ラグビーワールドカップ2019組織委員会」レガシー部部長の本田祐嗣さん(46)に、現在の取り組みなどを聞いた。 (平松功嗣)

 −開幕まであと500日を迎えたが。

 これからの500日は、それなりに長い期間だとは思うんです。だけど、時間の刻み方は短くしていかないといけない。月で捉えたり週で捉えたりというよりも、一日一日刻んでいくようなタイミングに入ってきた。できること、できないことも見えてくるので、できることに注力する。これに絞ってやりたいということにフォーカスすることが必要になってくる。

 −レガシー部の役割とは。

 レガシー部としては、大会後に「この大会をやって良かったな」と思えるような形にする、そのための業務を計画し、実施する、それが役割です。日本ラグビー協会や都道府県の協会、開催自治体が取り組むことに対し、役に立つことや後方支援になることに積極的に取り組みたい。

 これまでは、ラグビー協会と開催自治体が直接つながる機会は少なかった。それをワールドカップの開催で、ラグビー界と自治体がつながって、一緒に仕事をして、大会後も関係が残るという形を作りたい。

 −具体的な取り組みは。

 福岡では、新たな形の初めてのケースが生まれようとしている。12日にある500日前のイベントの内容を、事務局の中にいる人だけでなく、市民といっていいと思いますが、外部の人たちとワークショップを繰り返して決めた。開催自治体や業務委託先の事業者だけが考えたものでなく、外から入ってきたアイデアを形にするというプロセスを経て行われます。

 参加している市民は、ラグビー好きな人も、ラグビーは知りませんという人もいる。福岡にはイタリアのチームが来るので、地元のイタリアンレストランのオーナーが場所を提供してくれて、ワークショップをやった。より多くの人にとって、生活の中にラグビーと触れる場所があるという形が生まれてほしい。

 −大会のレガシー(遺産)として、何が残せるか。

 地元の人たちがワールドカップをやって良かったと、変化が起きたと体感することが必要。組織委のレガシー部が満足したというより、試合がある地元でアクティブな活動が起こることが必要です。

 目に見えるレガシーとしては、スタジアムがグレードアップされ、現代の先端水準の試合を運営できたという実績が残るとは言える。でも、それ以外に心の部分、ハードとソフトであればソフトの部分で進化があったなというふうになれば意義がある。

 ラグビーの大会を開催するので、ラグビーに関するレガシーが大事なんですね。今まではラグビー界の人たちが頑張ってやってきたけど、これを機に開催地の自治体の人と一緒に仕事をして、大会が終わった後もスポーツ振興の一環としてラグビーが地元にかかわっていけるようになる。今までにない新しい形、もしくはあったものがレベルアップした形になると、大会後も活動を継続する助けになる。

 −日本代表の活躍も期待される。

 日本でワールドカップをやったということが、強く記憶に残るような大会であってほしいと思うんですよね。人々の記憶に残るほど、ラグビーの発展の礎になっていく。日本代表が活躍することで、大会がいつまでも覚えてもらえるんだったら、そんなありがたいことはないですね。日本代表も他の代表もトップレベルだっていうことは間違いない。そういう選手たちが魅力的な、初めてラグビーを見る人も「おーっ!」っていう心に残る試合がたくさん展開されて、ラグビーが魅力的なスポーツだというみなさんの理解につながってほしい。

<ほんだ・ゆうじ> 1971年生まれ、大阪府出身。北野高、京大でラグビー部に所属し、関西大学Bリーグなどでプレー。ポジションはフルバック。コンサルティング業を経て、2012年から「ラグビーワールドカップ2019組織委員会」に参加。

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◆新設の釜石 8月試合

 ワールドカップ日本大会で、12の試合会場で唯一新設される釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)も完成が迫り、8月19日にオープンし、地元チームが試合を行う予定。出場20チームが主に大会期間中に使用する公認キャンプ地も22都道府県の59自治体、52件が内定し、全国各地で本番に向けた準備が加速していく。

 6月の日本代表戦3試合はいずれもワールドカップ会場の大分銀行ドーム、ノエビアスタジアム神戸、愛知・豊田スタジアムで行われる。大規模改修を進めてきた埼玉・熊谷ラグビー場は8月末に完成し、10月にトップリーグを開催。大阪・花園ラグビー場も改修後の初戦として10月26日に日本代表戦が決まり、貴重なテストの機会になる。

 

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