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【スポーツ】

日大側の「黙認」に怒り 「指導と乖離あったならなぜ注意しなかった」

会見する関学大のアメフット部の小野宏ディレクター(手前右)と鳥内秀晃監督(同左)=兵庫県西宮市で

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 アメリカンフットボールの関西学院大と日本大の定期戦で日大選手による悪質な反則があった問題で、関学大は17日の記者会見で改めて日大側の対応を非難した。 (磯部旭弘)

 日大の回答書では指導者がルールに基づく厳しさを選手に求めた際に「指導者の指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)があった」と記された。これに対し、関学大アメフット部の鳥内秀晃監督は「乖離していると思うなら、なぜあのプレーがあったときにベンチに戻り、そういうことで言ったわけではないと、(注意が)できなかったのか」。同じ指導者として憤りを隠さなかった。

 当該の反則行為は、パスを投げ終えて約2秒が経過し、無防備だった関学大のクオーターバックを目がけ、日大の守備選手が背後から激しくタックル。公式規則の「(無防備な選手への)ひどいパーソナルファウル」と判断された。日大の当該選手はその後もラフプレーを続けて資格没収(退場)となった。

 両チームは大学アメフット界で長くライバル関係が続き、昨年12月には全日本大学選手権決勝の甲子園ボウルで対戦。定期戦は悪質行為があった一戦を含め51回を数えていた。関学大側は昨年の甲子園ボウルや今春の試合ではルールの範囲内でプレーしていた選手が、突然このような行為に及んだ点を疑問視。問題発覚後は公の場に出ていない日大の内田正人監督へ向けて「はっきりと記者会見したらいい」と訴えた。

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 一方で大きな話題になる機会が少ないアメリカンフットボールが、悪質プレーで世間に知られることへの怒りも指揮官の思いに交じる。「これからプレーする人にとっては、危険ととられかねない。こんな形で社会問題化しているのは残念でならない」と鳥内監督は述べた。小野宏ディレクターは「(日大側が)自らきちんと解明して公表することは、日本のアメフット界にとっても必要」と早期対応を求めた。

◆傷害事件になってもおかしくない

<中京大の近藤良享教授(スポーツ倫理学)の話> 大学は教育機関だ。学生スポーツは教育の一つで、ただ勝てばいいのではなく、勝利までのプロセスも重要になる。その後の対応を含めて、日大の監督には教育という認識があるとは思えない。映像で見る限り、これはルールのあるスポーツとは呼べない。フェアプレーやスポーツマンシップの話ではなくて、傷害事件になってもおかしくない。処分はタックルをした選手だけの「トカゲのしっぽ切り」であってはならない。これは日大全体の問題で大学の価値が問われている。日大は自らを律さないといけない。 

 

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