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【スポーツ】

アメフット悪質反則 関学大、直接謝罪を要求「スポーツが成り立たない」

記者会見する関西学院大アメフット部の鳥内秀晃監督(右)と小野宏ディレクター=17日午後、兵庫県西宮市で(黒田淳一撮影)

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 アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦で日大の選手に悪質な反則行為があった問題で、関学大アメフット部が十七日、兵庫県西宮市内で会見し、抗議文書に対する日大側からの回答書について、「疑問、疑念を解消できておらず、誠意ある回答とは判断しかねる」とし、改めて真相究明と被害選手への直接の謝罪を要求した。日大側は経緯の確認や再発防止策の策定を行い、二十四日をめどに再回答する。

 会見で関学大が公開した回答書によると、日大は「乱暴行為を行うことなどを選手へ教えることは全くございません」と意図的な反則行為を否定。ルールに基づいた「厳しさ」を選手に求める際に「指導者による指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きていた」と説明し、「指導方法に関し、深く反省しております」と謝罪の言葉を連ねた。

 しかし関学大側は納得せず、会見に出席した鳥内秀晃監督は「あれ(当該反則行為)を受け入れたらスポーツは成り立たない。非常に悪質なプレー」と批判。チームを統括する小野宏ディレクターは「現時点での回答ではプレーヤーか監督の責任か判断できない。真相究明してもらいたい」と述べ、再回答の内容次第では定期戦の中止などを判断する考えを示した。六日にあった定期戦では関学大のクオーターバックの選手がタックルを受け、全治三週間のけがを負った。関学大側は法的措置などについて選手と家族の判断を待つという。

◆監督ら謝罪へ

 日大は十七日、近日中に内田正人監督を含む責任者が負傷した選手や保護者、関学大アメフット部を訪れて謝罪する方針だと明らかにした。

◆根幹揺らぐ 真相解明を

 大学アメフット界で起きた悪質な反則行為は世間を騒がせる問題にまで発展した。仮に常識から逸脱した指示がまかり通り、それに応えようとする選手がいるのであれば、ルールを頼りにするスポーツの根幹を揺るがす事態になる。だからこそ、早急な真相解明が求められる。

 関学大がもっとも疑問視するのは指導者の姿勢だ。日大の内田正人監督は当該の悪質なプレーをした選手に厳しく注意や指導をせず、反則を繰り返して退場となった後も注意や指導をしているようには見えなかったという。

 試合終了後には「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と反則行為を容認するとも受け取れる発言が一部の報道で流れた。ただ、この発言自体を日大側が回答書で「本意ではありません」として撤回。一連の対応のまずさが、より不信感を深める結果を招いたのは間違いない。

 なぜ日大は率先して会見を開き説明責任を果たそうとしないのか。なぜ内田監督は公の場で対応しないのか。当事者が自ら口を開いて具体的な言葉で語らない限り、解決にはつながらないだろう。 (磯部旭弘)

 

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