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【スポーツ】

アメフット悪質反則 日大監督辞任へ 被害者に謝罪 指示有無語らず

アメリカンフットボールの悪質な反則行為問題で、辞任を表明し謝罪する日大の内田正人監督=19日午後、大阪空港で

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 アメリカンフットボールの日本大の守備選手が悪質な反則行為で関西学院大の選手を負傷させた問題で、日大の内田正人監督(62)が十九日、辞任を表明した=写真。負傷した選手や保護者に兵庫県西宮市内で謝罪後、帰京前に大阪空港で取材に応じ「一連の問題は全て私の責任。監督を辞任する。弁解もしない」と話した。反則をした選手に注意しなかったことを「私の判断の悪さ」と認めたが、ラフプレーを自ら指示したかなどの詳細は明らかにしなかった。二十四日をめどに関学大への再回答で説明するという。

 謝罪の場には関学大の鳥内秀晃監督(59)と小野宏ディレクター(57)らも同席。両校の意向により非公開で行われた。社会問題化した反則が六日に起きて以降、内田監督は公の場に姿を見せなかったが「まず関学大に直接お会いして、直接謝罪することが大事だと考えた」と説明した。

 羽田空港でも取材に応じ、日大の常務理事など大学内の役職辞任の可能性について問われたが「それは違う問題ですので」と言及を避けた。

 六日の定期戦で日大の守備選手は、パスを試みた後で無防備だった関学大クオーターバックの背後から激しくタックルし、腰などを負傷させた。この守備選手は「『(反則を)やるなら(試合に)出してやる』と監督から言われた」と周囲に話していたが、日大広報部は十六日、内田監督は学内の調査に「違反をしろと言っていない」と述べたとして否定した。

 関学大が指導陣による意図的な反則を疑ったのに対し、日大は十五日付の回答書で「指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きたことが問題の本質」とし、対立が浮き彫りになった。この問題で関東学生連盟の規律委員会が十九日に関学大の鳥内監督らにヒアリングをするなど調査を進めている。

◆「臆測」の一点張り 見えない真実

<解説> 関学大が日大に求めたことは大きく分けて二つ。まずは負傷した関学大の選手への直接の謝罪で、日大の内田正人監督は十九日にようやく行動に移した。

 もう一つは、反則行為に至った経緯が明らかにされること。関学大の鳥内秀晃監督は十七日の会見で「あってはならないことが起こった。真相究明を一番求めている」と強調した。指揮官の辞任で幕引きとしてはいけない。

 十九日に初めて取材に対応した内田監督は、事実関係について明言を避けた。一方で、自らの指示があったという報道などについて「いろいろな臆測には対応しきれない。そういう話は心外というのが正直なところ」と語った。

 ただ、その「臆測」が乱れ飛ぶのも、日大側の詳細な説明がないからだ。監督の関与を含めた真実は何なのか。それが分からない限り、いつまでたっても本当の解決にはつながらない。

 日大と予定されていた試合は、他大学の要望により次々に中止になった。一連の問題は、すでに両チーム間だけにとどまらない事態に発展している。関学大への再回答は二十四日をめどになされる。日大の責任ある対応が、引き続き求められている。 (磯部旭弘)

 

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