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【スポーツ】

バルサの至宝 J入り イニエスタ「私のサッカー見せる」

サッカーのJ1神戸に移籍し、記者会見でユニホームを手にポーズをとるスペイン代表MFのアンドレス・イニエスタ=東京都内のホテルで

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 J1の神戸は24日、スペイン1部リーグのバルセロナから同国代表MFアンドレス・イニエスタ(34)が完全移籍で加入すると発表した。3年契約で年俸は2500万ユーロ(約32億4700万円)とみられ、Jリーグの歴史では群を抜く高額年俸。神戸は、元ドイツ代表FWのルーカス・ポドルスキ(32)に続く世界的なスター選手の補強。

 東京都内で記者会見したイニエスタは「このクラブ、Jリーグがアジア全体に広まるように力を貸したい」と抱負を述べた。披露したユニホームの背番号はバルセロナ時代と同じ8だったが、神戸では既に使用されている。Jリーグの規定ではシーズン途中の変更はできないが、クラブ関係者は調整中としている。

 イニエスタは、卓越したパスセンスとドリブルに優れ、その技術は世界屈指。12歳でバルセロナの下部組織に入り、18歳でトップデビューを果たすと、その後は中心選手として活躍。国内リーグ9度、欧州チャンピオンズリーグ(CL)で4度優勝した経験を持つ。

 スペイン代表での実績も輝かしく、ワールドカップ(W杯)は2006年のドイツ大会から3大会連続出場。10年南アフリカ大会決勝のオランダ戦では、決勝点を奪い初優勝に大きく貢献した。6月開幕のW杯ロシア大会の代表にも選ばれている。

      ◇

 華麗なパスワークで数々のタイトルを獲得してきたバルセロナの主将を務めた現役のスペイン代表が、新天地を神戸に選んだ。お披露目となった会見に国内外のメディア200社以上が集まる注目の中、世界的名手は「チームを助けるために、私のサッカーを見せるために来た」と本気度の高さを示した。

 身長171センチと小柄なドリブラーは、広い視野からの状況判断に優れる。長短のパスを繰り出しながらスペースに動いてボールを引き出すスタイルは、代表チームでも欠かせない。スペインが初めて頂点に立った8年前のW杯南ア大会の決勝ではゴール前でラストパスを受け、自らの決勝点でオランダとの死闘に幕を下ろした。

 神戸加入までバルセロナ一筋で過ごした34歳。原石を採掘する「石切り場」の意味がある「カンテラ」と呼ばれる下部組織に12歳で加入以来、技術を磨く一方で、ボール支配を重視しながら攻守の切り替えの速さも特徴的なトップチームのスタイルを一貫するクラブ哲学のもと、身に付けてきた。

 その高い技術は、パスの出し手と受け手の連係があって存分に発揮される。これまで「堅守速攻」の印象が強かった神戸は今季、支配率を重視するスタイルを掲げる。チームメートと連動し、イニエスタが中盤で輝きを放てば、神戸が志すサッカーは理想へと近づく。 (上條憲也)

 

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