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【スポーツ】

栃ノ心ちぐはぐ Vの重圧、正代に完敗

栃ノ心(下)が引き落としで正代に敗れる

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◇大相撲夏場所<13日目>

 場所後の大関昇進を確実にしている関脇栃ノ心は平幕正代に引き落とされて初黒星を喫し、連勝は12で止まった。横綱鶴竜が関脇逸ノ城を寄り切って12勝目を挙げ、1敗で栃ノ心とトップに並んだ。逸ノ城は6敗目。

 2敗の横綱白鵬は勢を上手出し投げで下し、11勝目を挙げた。小結御嶽海は勝ち越した。

 1敗の鶴竜、栃ノ心を1差で白鵬が追う展開。十両は阿武咲、琴恵光、明生、剣翔の4人が3敗で首位に並んだ。

     ◇

 力を出し切って白鵬に勝った翌日に組まれた平幕との一番。栃ノ心にとって、横綱と闘うより精神的に難しかっただろう。賜杯が見えている時期に、勝って当然の格下との相撲は、逆に重圧が大きくなる。しかも相手は先場所負けている正代だった。

 取組前に八角理事長(元横綱北勝海)は「油断はしていないだろうけど、どうしても気持ちが違う。一番危ないところだろうな」。横綱に全力で勝った後の平幕との相撲で、気持ちの持っていき方の難しさを心配していた。

 その見立て通りの相撲となった。どこかちぐはぐで、中途半端。立ち合いで左も右もまわしに手がかからない。これまではそうなっても、突っ張って押し込んでから、もう一度まわしを探っていた。

 だが今回は、左はのど輪で突き上げながら、右はおっつけを途中でやめて、巻き替えを狙ったが失敗。苦し紛れに頭を下げて前に出たが、足が送れずに土俵際で引き落としを食った。

 引き揚げる花道の奥で、言葉にならない「ああっ!」といううめき声。支度部屋でもため息が多い。「やられたね。足、送れなかったな」

 ただ、これで強さの評価が覆るわけではない。番付編成を担う審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)は「判断は変わらない。好調さは変わらない」と語り、この黒星が大関昇進への障りにはならないことを暗に認めた。

 優勝争いは、これで面白くなった。14日目は同じ1敗で並ぶ鶴竜との一番。栃ノ心は「負けた相撲は忘れたい。頑張るだけ」。一度気持ちを真っさらにして横綱に挑めば、結果はついてくる。 (平松功嗣)

 

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