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【スポーツ】

大谷、右肘靱帯損傷 3週間ノースロー、再検査へ

6日、ロイヤルズ戦に先発したエンゼルスの大谷翔平。右肘の内側側副靱帯の損傷で故障者リストに入った=アナハイムで(共同)

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 【ミネアポリス=共同】エンゼルスで投打の「二刀流」に挑む大谷翔平(23)が戦列を離れる原因になった右肘の内側側副靱帯(じんたい)の損傷は、3段階のうち中程度の「グレード2」だったと8日、球団が明らかにした。断裂して機能していない最重度の3と、違和感を覚える1の中間で、部分断裂するなどしていても機能している状態を示す。

 3週間は投球せずに調整し、再検査を受けて今後の方針を決めるという。エンゼルスのエプラー・ゼネラルマネジャー(GM)は復帰に1年以上かかるとされる靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)の可能性を否定せず「このままの治療で回復できれば」と語った。

 2014年に大谷と同様、自身から採取した血小板を使って組織の修復や再生を図る「PRP注射」による治療を受けているヤンキースの田中将大は、投球練習再開まで1カ月以上、公式戦復帰まで2カ月以上を要している。チームはレギュラーシーズン162試合のうち64試合を消化した。大谷は今季4勝、6本塁打をマークし、伝説の名選手ベーブ・ルース以来100年ぶりとなる同一シーズンでの「2桁勝利、2桁本塁打」の快挙達成が可能なペースだったが、田中のケースを踏まえると厳しい状況になる。

◆投打に大きな穴 監督ら「残念」

 エンゼルスは開幕ダッシュの勢いが消え、地区3位と一進一退の戦いを強いられていた状況で、大谷が離脱した。投打に大きな穴があき、ソーシア監督は「多くの特別なことをしてくれたけど、スケジュールは待ってくれない。残念だが、進むしかない」と述べた。

 開幕から先発ローテーションに定着し、シューメーカーやJ・ラミレスが故障で長期離脱する中、基本的に週1度の登板をこなした。大谷加入で6人制にした先発陣を5人に戻せば、故障からの復帰組が多い投手陣には負担増となりそうだ。打者では中軸を任されることが多かった。監督は「(チームで手薄な)左打者はとても重要」と語っていた。特に右投手に強く、得点力の低下は免れない。

 2014年を最後にないプレーオフ進出へ向けては手痛い戦力ダウンに、抑えのパーカーは「残念だけど、まだ若い。立ち直る」と早期復帰を願う。女房役のマルドナドは「1人の選手に頼っているのではなく、チームで一緒になる」と結束を強調した。 (共同)

◆日本人大リーガーに多い故障

 肘靱帯の故障にはヤンキースの田中、カブスのダルビッシュら多くの日本投手が苦しめられた。2014年に田中は部分断裂と診断され、今回の大谷と同様、「PRP注射」による治療を施し、手術を受けなかった。その後は大きな故障なく、ローテーションを守っている。

 一方、ダルビッシュはレンジャーズ時代の15年3月に部分断裂が発覚すると、靱帯再建手術を受けた。1年以上を棒に振り、復帰は16年5月だった。

 靱帯損傷はグレード1〜3の段階がある。球団公式サイトは昨年10月のPRP注射の際は1だったと紹介し、大谷の症状は悪化したことになる。

 球団は断裂の有無を含め詳細を明らかにしていないが、1か3、どちらに近いかで深刻度は変わる。

 手術に踏み切った投手が多いエンゼルスで、手術せずに注射治療したリチャーズは「自分には効果があったので彼にも効くといい」と願った。 (共同)

<PRP注射> 血液から血小板を大量に含んだ血漿(けっしょう)を取り出して注入し、自己治癒力を利用した治療法。自分の血小板で組織の修復や再生を図るため副作用が少なく、アレルギーや感染症も最小限だとされる。投手の肘の場合は重症だと効果が小さく、復帰まで1年以上を要する靱帯再建手術を行う。スポーツによる障害のほか、一般的にも膝の変形などの治療に用いられている。 (共同)

 

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