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【スポーツ】

千代の国、投げ返す

高安(左)を小手投げで破る千代の国

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◇大相撲名古屋場所<3日目>

 両横綱は危なげなく3連勝。3場所連続優勝を目指す鶴竜は平幕正代を難なく押し出し、白鵬は平幕琴奨菊をすくい投げで退けた。新大関栃ノ心も小結松鳳山を豪快につり出し、3連勝とした。

 かど番の2大関は明暗。高安は千代の国との熱戦から小手投げに屈し、初黒星を喫した。豪栄道は勢を寄り切って2連勝。

 両関脇は御嶽海が貴景勝を送り倒し、連勝を3に伸ばした。逸ノ城は小結玉鷲に押し出され、1勝2敗となった。

◆誕生日 驚異の粘り

 支度部屋に戻った千代の国の第一声。「出し切りました」。地元の三重県伊賀市からも応援団が駆けつけた館内が大いに沸く激しい相撲で、大関高安に土をつけた。すぐには呼吸が整わなかったが「うれしいです。すごい、うれしいです」としぼり出した簡単な言葉で喜びを表現した。

 立ち合い、強烈なかち上げを食らったが、自らもがむしゃらに腕を伸ばす。「下から攻めて、先に先に」。右上手がかかり、出し投げで土俵際へ追い詰めたが寄り切れない。逆に左下手を許して投げを食い、万事休す。高安は勝ったつもりで力を抜き、まわしから手を離した。

 だが千代の国は、つかんだ右上手を頼りに大関にしがみつき、大きく脚を開いて懸命に残した。審判として土俵下で見届けた師匠の九重親方(元大関千代大海)は「だめかな、けがだけはしないでと心配した」という。そんなむちゃな体勢で残ると、今度は自分が捨て身の小手投げ。もつれるように倒れたが、軍配は千代の国に上がった。

 昨年の夏場所。東前頭筆頭で、横綱鶴竜から金星を獲得したが2勝13敗。今場所はその時に次ぐ西前頭2枚目。「ちょっとでも強くなったところを見てもらいたい」と臨み、初日の関脇逸ノ城に続き、上位を撃破。まだ3日目ではあるが白星が先行し、目指す三役昇進へ好発進だ。

 この日は28歳の誕生日。大きな白星で自ら祝う形になったが、もう若手と呼ばれる年齢でもない。九重親方も「これくらいやってもらわないと。勉強の場所じゃない。上を倒しにいこう」とハッパを掛ける。4日目は結びで白鵬との一番が組まれた。「思い切り、胸を借りて頑張る」。同じようにがむしゃらに全力を出し切れば、好機は生まれるはずだ。 (平松功嗣)

 

 

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