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【スポーツ】

若き御嶽海、初優勝 平成生まれ日本出身初

栃煌山を寄りきりで下し、初優勝した御嶽海

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◇大相撲名古屋場所<14日目>

 単独トップの関脇御嶽海が平幕栃煌山を寄り切り、13勝1敗で初優勝を飾った。関脇の優勝は2015年夏場所の照ノ富士以来3年ぶり、日本勢の制覇は昨年春場所の横綱稀勢の里以来8場所ぶりとなった。

 東洋大出身の御嶽海は初土俵から21場所目で、年6場所制となった1958年以降、出島と並び3番目の速さ。平成生まれの日本出身力士で初、学生相撲出身者として7人目の優勝となった。出羽海部屋では38年ぶり。

 大関豪栄道は関脇逸ノ城の引き落としに屈し、大関高安は豊山に押し出され、ともに5敗目。逸ノ城は7勝目、豊山と朝乃山は11勝目を挙げた。十両は貴ノ岩が勝ち、1敗で単独首位を守った。

      ◇

 集中した表情を乱さず、土俵を下りた後も、控えで静かに目を閉じた。初優勝を決めて「拍手の嵐。味わったことないです」と喜びを心に秘めていた御嶽海の感情があふれかえったのは、土俵を離れてからだった。花道で付け人と抱き合い、テレビのインタビューで急に声を詰まらせた。

 「声援を聞いて優勝しなきゃいけない感じになって。何とか勝てました」。初めての優勝争いで単独トップを走ってきた。重圧を受け止め続けた苦しさと、優勝まで駆け抜けた喜びが、唐突な涙となってこぼれ出た。

 多彩な攻めで先手を取る。今場所の好調ぶりがそのまま出た一番で、賜杯獲得を決めた。最大の持ち味である押し相撲ではなく、立ち合いで左を差した。栃煌山に上手を許した瞬間に右を巻き替えて懐に潜る。腰を落として万全の体勢で寄り切り。攻め続けた14日間を「出足を止めないようにした結果が早い相撲につながった」と振り返った。

 幕下10枚目格付け出しでデビューして3年半。「早いかなって思う。順調だった」。今場所休場した3横綱1大関はいずれも30代。御嶽海が1学年下の朝乃山や豊山と競り合った末に25歳でつかんだ初優勝は、新しい時代の息吹を感じさせる。

 八角理事長(元横綱北勝海)は来場所の大関とりについて「そういうことになるだろうね」と期待した。来場所は、名古屋で休場していた上位陣とも対戦する。もう一つ星を伸ばして昇進の可能性を広げるために、まだ大事な相撲が残っている。

 千秋楽は最後まで優勝争いに食らいついてきた豊山の挑戦を受ける。「しっかり勝って終わりたい」。世代の先頭を走り続けるためにも負けられない一番に向けて、気を引き締めたまま千秋楽を迎える。 (海老名徳馬)

 

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