東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > スポーツ > 紙面から > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

<ジャカルタ・アジア大会>山県、「世界レベル」の銅 自己タイ10秒00 男子100メートル

男子100メートル決勝3位でゴールする山県亮太(右から2人目)=榎戸直紀撮影

写真

 男子100メートル決勝で山県亮太(セイコー)は日本歴代2位の自己ベストに並ぶ10秒00で銅メダルだった。蘇炳添(中国)が9秒92の大会新記録で制した。山県は準決勝は3組を10秒10の1着で突破。ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)は10秒36の準決勝2組3着で敗退した。

 男子十種競技では右代啓祐(国士舘ク)が7878点で、この種目の日本勢で初めて2連覇を達成した。中村明彦(スズキ浜松AC)は銅メダル。同走り幅跳び決勝の橋岡優輝(日大)は8メートル05で4位、城山正太郎(ゼンリン)は5位だった。同400メートル決勝でウォルシュ・ジュリアン(東洋大)は45秒89で5位。

 女子100メートルは市川華菜(ミズノ)が準決勝2組8着で敗退した。同100メートル障害決勝で青木益未(七十七銀行)は5位、紫村仁美(東邦銀行)は7位だった。 (共同)

 「アジア最速」を決めるのにふさわしいハイレベルなレースだった。山県が飛び出し、9秒91のアジア記録を持つ蘇炳添も好スタート。蘇が前に出るが、山県も必死に食らいつく。中盤から少しずつ引き離される。優勝タイムは9秒92。3位の山県も10秒00だ。決して高速コースとは言い難いトラックでの快記録に、会場はどっと沸いた。

 「正直言うと悔しい気持ちが大きい。スタートからよかったし、思った以上に(蘇に)ついていくことができた。全体的によかったと思う」。レースに負けた悔恨と力を出し切った充実感が入り交じった表情だった。

 敗れたとはいえ、ここ一番で力を発揮できる希有(けう)な日本人スプリンターだ。ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪でともに自己記録を更新し、この日も自己ベストに並んだ。秘訣(ひけつ)は「課題を一つだけ持って走ること」。そのことだけに集中して、他のことは一切考えない。そうすると重圧もかからず、本来の走りができるという。

 今回でいえばスタート。前日の予選はレース前から隣のオグノデを警戒しすぎて硬くなり2着だった。「そこの部分を意識的に変えた」。スタートだけに集中し、中盤から後半への加速につなげていった。修正能力の高さも山県の大きな特長だ。

 「ゴールが9秒92だから、もしかして…と思ったけど、あとちょっとが遠い」と苦笑い。越えそうで越えられない「10秒の壁」。だが、この日のレースを見る限り、9秒台突入は時間の問題といえる。

 2大会連続の世界選手権ファイナリスト、蘇と演じた激戦こそが収穫。「走っていて意外に近いなと思った」。今の山県にとって、世界との距離はそれほど遠くない。

 (ジャカルタ・森合正範)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報