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【スポーツ】

<ジャカルタ・アジア大会>小池、200メートル 0.002秒差で金

男子200メートルで優勝し、ガッツポーズする小池祐貴=榎戸直紀撮影

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 男子200メートル決勝で23歳の小池祐貴(ANA)が日本歴代7位となる20秒23をマークし、この種目で日本勢3大会ぶりの金メダルを獲得した。2位とは着差ありの同タイム。飯塚翔太(ミズノ)は6位だった。同棒高跳びの山本聖途(トヨタ自動車)は大会新記録の5メートル70で日本勢3大会ぶりに優勝した。

 男子400メートルリレーで日本(山県、多田、桐生、ケンブリッジ)は予選1組を38秒20の1着で通過。同1600メートルリレーの日本(木村、川元、安部、ウォルシュ)は予選1組を3分6秒11の1着で突破した。

 女子七種競技は山崎有紀(スズキ浜松AC)が5873点で銅メダルを獲得し、ヘンプヒル恵(中大)は6位。男子三段跳びの山下航平(ANA)は4位、同円盤投げの湯上剛輝(トヨタ自動車)は6位だった。

 20キロ競歩は男子の山西利和(愛知製鋼)がトップと6秒差の1時間22分10秒で2位、女子の岡田久美子(ビックカメラ)が1時間34分2秒で3位に入った。 (共同)

◆日本勢3大会ぶり「走り分かってきた」

 勝利への渇望が表れたゴールシーンだった。「肩を出したら勝ちだ」。男子200メートルの小池は、がむしゃらに前へと倒れ込んだ。コーナーを抜けてから台湾選手との大接戦。「どっちなんだろう」。小池自身も分からない。モニターには何度もゴールの場面が映し出され、写真判定で3分以上待たされた。

 0・002秒差。距離に換算すると2センチ差もない。小池はガッツポーズを繰り返した。「ずっと目標は優勝と言ってきたけど、実現すると、あっ、本当にやったんだな、とあぜんとしている」。ジャカルタの夜に新星が輝いた。

 高校から陸上を始め、すぐに全国クラスへと成長した。しかし、同学年には桐生祥秀がいた。桐生がまばゆいばかりに輝き続ける太陽ならば、小池は無名で小さな星。高校、大学時代は一度も勝てなかった。

 アジア大会前、初めて欧州を転戦。「ああ、桐生はいつもこんな上のレベルでやっているんだな」。そこで見た光景が小池を変えた。

 海外選手の走りをじっくり観察した。これまで小池は200メートルをスタート、加速、最高速度、ラストなど3〜4区間に分けて考えたきた。だが、海外勢の考えはもっとシンプル。「50メートル助走して、体が起きたら残り150メートルを走り切る」。海外流を実践すると、自己記録を更新。一気に輝きを放った。「やっと自分に合った走りが分かってきた」

 今大会がシニア初代表。体勢が崩れても最後まで走り切り、桐生もなしえていないアジアの頂点に立った。「今は種目が違いますから。でも、彼のようにしっかりと積み重ねて目標を達成していきたい」。23歳。この新星は2年後の東京でどこまで輝くのだろう。 (ジャカルタ・森合正範)

 

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